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メゾン マルジェラの新ライン「アイコンズ」 タイムレスでジェンダーレスな価値観を提案

2021年11月17日 00:22  Fashionsnap.com

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メゾン マルジェラの新ライン「アイコンズ」

Image by: Maison Margiela
クリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノ(John Galliano)が手掛ける「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」は2021年秋冬、メゾンならではの普遍的なスタイルを集約したライン「アイコンズ(Icons)」をローンチした。12月14日まで東京・恵比寿のメゾン マルジェラ トウキョウ (Maison Margiela Tokyo)で「アイコンズ」にフォーカスしたポップアップストアを開き、11月19日からは大阪・心斎橋パルコ店でウィンドウインスタレーションを予定している。

 「アイコンズ」は、これまで「女性のためのワードローブ」として展開していたライン"4"と、「男性のためのワードローブ」として販売してきたライン"14"をタイムレスかつジェンダーレスに提案する新ライン。"4"を「ウィメンズのアイコンズ」、"14"を「メンズのアイコンズ」と再定義し、それぞれのラインをジェンダーで区別せずに、着る人独自のアイデンティティを引き出すアイテムへと刷新した。

  メゾンのコードを反映した「アイコンズ」は、クラシックなテクニックによるワードローブを昇華させたアイテムがそろう。皮を剥くという意味を持つ「デコルティケ」の手法を取り入れてカフスの輪郭を強調したシャツや、襟の表地をくり抜いたコート、「アノニミティ オブ ザ ライニング(ライニングの匿名性)」のアプローチによって裏地が新しい役割を果たすジャケットなどが並ぶ。

 またメゾンを象徴する白い仕付け糸のステッチをデザインとして取り入れた「ワーク イン プログレス」、デニムやレザーグッズに白いペイントを施して、着用する過程でペイントが剥がれるデザインを楽しむことができる「ビアンケット」などのアイデアを取り入れた商品も含まれている。さらに、つま先が2つに分かれたアイコンシューズの「タビ(Tabi)」は、素材に一部リサイクルラバーを採用したモデルが新登場した。

 「アイコンズ」のアイテムの目印は、アトリエの作業工程で使用される赤い糸。商品のハンガーや一部ウェアのボタンには赤い糸で「M」の文字を施している。
 メゾン マルジェラ トウキョウでスタートしたポップアップは、商品が運ばれてくるコンテナをイメージした装飾が特徴。外壁に錆び加工を施したエントランスを抜けると、美術品の輸送に用いられる木箱や梱包材などのインスタレーションが目に留まる。これらは、アトリエでの仕事を一時的に中断し、作業途中のワンシーンをトレースしたような「ワーク・イン・プログレス」のアイデアを反映しているという。

大杉真心 (Mami Osugi) ファッション リポーター 文化女子大学(現文化学園大学)とニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)でファッションデザインを学び、ファッションブランドやセレクトショップで販売職を経験。「WWD JAPAN」で記者として、海外コレクション、デザイナーズブランド、バッグ&シューズの取材を担当する。2019年にフェムテック分野を開拓し、ブランドや起業家取材を行う。21年8月に独立し、ファッションとフェムテックを軸に執筆、編集、企画に携わる。

■Maison Margiela Icons Pop-up会期:2021年11月12日(金)~12月14日(火)会場:メゾン マルジェラ トウキョウ 住所:東京都渋谷区恵比寿南2-8-13営業時間:12:00~20:00