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【奥さんも半端ないって】DeNAの元監督ラミレスと走ってトレーニング

2021年11月14日 06:41  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
週末のジム通いが習慣の筆者。とはいえ、30分程度の軽いランニングとなんちゃって筋トレ程度で、もっぱらサウナのテレビで「ネルソン一家の爆買い」を楽しんでいます。そんなオジサンをどう勘違いしたのか、編集長から「ちょっと横浜でランニングとジムトレーニングを取材してきて」と命令が。



明らかに人選ミスだろ、と内心思っていると「DeNAのラミレス元監督のジムだよ」との話。サッカーより野球に親しみがある「昭和のオジサン」としては行かねば! と妙な使命感に駆られ参加してきました。


○クロスフィットはアメリカ発祥



今回の話、正確にはアレックス・ラミレスさんの奥様である、ラミレス美保さんが2019年11月よりオープンした「CrossFit Motomachi Bay」と、同じ横浜に本社を持つオン・ジャパンによる共同プログラムの取材でした。



クロスフィットとは、「日常生活で繰り返し行う動作」をベースに、それぞれを万遍なくトレーニングすることで基礎体力アップを目指すもの。発祥の地であるアメリカでは1万3,000を超える施設があり、日本でも60近くあるそう。



同じ横浜を拠点とする縁から、オン・ジャパン代表の駒田博紀さんが提案してコラボレーションが決まったみたいです。受付では参加者向けにOnのシューズ「Cloud X」が貸し出しされ、その足でロッカールームへ。


○ラミちゃん登場



プログラムの内容は、前半は軽いランニングで体をほぐし、後半でクロスフィットのプログラムを体験する構成です。普段は一人でちんたらトレーニングする筆者、果たして集団行動ができるのか……。



まず大人としてどうなの? な不安がよぎる筆者をよそに、他の参加者は着々とウォーミングアップを始めています。



挙動不審な様子を「普段の運動不足を心配している」と勘違いしたのか、プログラムをサポートするテーピングブランドPLEADYのアシスタントトレーナーを務める瀧澤翔さんが「不安ならテーピングをしてみましょう」と声をかけてくれました。



怪我した体をケアするイメージがありましたが、瀧澤さんによると「パフォーマンス向上や疲労の軽減」を目的にすることもあるそうです。もちろん筆者は未経験。せっかくの機会なので挑戦し、今回はふくらはぎにテーピングしてもらいます。


ちょっとアスリート気分を味わって気分があがる筆者。すると、目の前に大きな影、見上げるとラミちゃんことアレックス・ラミレスさんがいました!


TVで見た時のイメージそのまま、めちゃめちゃ気さくで、周囲の空気が一瞬で変わったのが分かります。こういう人いるんですねー。


○ラミレス夫妻と走る



ラミレスさんの陽キャエネルギー? をもらった筆者、苦手な集団でのランニングにも頑張れそうです。今回はおよそ4キロのランニングで、街中から山下公園まで向かい戻るコースです。


20名弱の参加者によるランニングですが、もちろん? 先頭を務めるのはラミレスさん。「最近全然走っていないよ」と言いつつ、グイグイ引っ張ってくれます。


筆者はついていくのがやっと。ゼイゼイ言いながらも頑張りました。



でも普段の室内でのマシンランニングと違い、秋晴れの空の下を走るのは気持ちいいですね。これは山下公園に入ると、さらに強くなりました。


公園には多くの人が海を眺めたり、散歩したりと楽しんでおり、そこにランニング集団がぞろぞろ現れると目立ちます。また先頭はラミレスさんですから、周囲からは歓声があがるなど、あまり経験したことのないシチュエーションが新鮮です。

普段はジムでのソロトレーニング経験しかない筆者ですが、たまには「みんなでワイワイ」もありなのかも? と少し心変わりしそう。

○クロスフィットとは



なんとかランニングを終え、いよいよクロスフィットが開始。まずは参加者が自己紹介し、それぞれの名前がメンバーに共有されます。この作業、実は大事なポイントで、クロスフィットは「みんな」で行うトレーニングが特徴の一つです。



そう説明するのは、ラミレス美保さんと同じくトレーナー資格を持つYasuさんこと、内堀泰宏さんです。ちなみに、クロスフィットはどんなコンセプトなのでしょう。そもそもの部分を聞きしました。


「あるスポーツを突き詰めて専門家になると、他の競技ではパフォーマンスを出せないことがあります。例えば重量挙げの選手はマラソン競技では、そこまで強さを発揮できません。つまり、総合的な能力が失われてしまうのです。そこでクロスフィットは『どの分野』でも活躍できる、対応できる能力を伸ばすために考案されています」(Yasuさん)



その結果、「走る・起き上がる・拾う・持ち上げる・跳ぶ」などの、予測できないことにも対応できる能力を鍛える内容となっています。



実はこれは日々の生活にも通じるもので、自転車が急にパンクしたので押して帰ったり、子育て中に子どものおしめを変えるために、両手で抱えたまま移動したりするなど、いろいろな状況でも、肉体的に対応できる力を伸ばすことができるそうです。

○ラミレス美保も半端ないよ



ということで参加者に用意されたのが、ワークアウトのセットメニュー「WOD(Workout Of the Day)」、通称ワッドと言われるもの。「スクワット」「リングロウ」をセットにしたWOD1、「リバースランジ」「ボックスジャンプ」「バーピー」「プランク」をセットにしたWOD2になります。



これらを全員でそれぞれ行いますが、二人一組でペアになり、お互い異なるトレーニングを行いつつ、時間や回数に達したら交替するサイクルで進みました。



一つひとつの動作をラミレス美保さんが実演してくれますが、トレーナーだけに軽々と繰り返しています。ラミレス美保さん半端ないって。


見ていると簡単そうですが、いざやると大変! めちゃめちゃ負荷があり、筆者のような「なんちゃって筋トレオジサン」にはつら過ぎ……。



本当に過酷な時間でしたよ。もはや撮影する余裕もないので、以降の写真はありません。



ただ、普段の一人での筋トレだと、「もういいかな」と心が折れるのは早いのですが、ペアがいると、「もうちょい頑張るか」という気持ちになるので不思議ですね。ちなみにラミレスさん、いつの間にか姿が……(笑)。

○クロスフィットは「大人の部活」



プログラム終了後、もう少しクロスフィットの醍醐味や特徴について、ラミレス美保さんにお聞きしました。



「クロスフィットでは参加者を10~12人に制限して実施しています。そのため、一人のコーチが全員をきちんと見て、指導できます。昨今、パーソナルトレーニングが人気ですが、同じように『グループ・パーソナルトレーニング』となります。100以上あるトレーニングから、コーチが個々に合わせてプログラムを考えるからです」



パーソナルなので、例えば負荷を軽くしたものに変えたり、自分のペースに調整したり、逆にパワーアップしたりすることも可能なのが特徴だそうです。そして、いざトレーニングを開始した時、グループで行うことの良さが出てくるとも言います。



「トレーニングがキツイのは、皆さん同じですよね。そこで『頑張ろう』『もう少し』などお互いをプッシュしたり、終了後『お疲れさま!』など言いあえたりするのが凄く楽しいのです。私は『大人の部活』と呼んでいます(笑)」



初めて会う人とトレーニングを通して仲良くなる、みんなで頑張れる、そこにフォローするコーチがいる、まさに部活ノリなのでしょうね。



なお、今回のCrossFit Motomachi Bayとオン・ジャパンの取り組みは関係者中心でしたが、今後は一般参加者向けにも展開するようです。


今でこそソロトレーニングに慣れている筆者ですが、最初は先輩からの誘いからスタートしました。いきなり一人で始めるのは確かにハードルが高いでしょうね。そういう意味では、こうした「仲間」がいるのは心強いかも。



ただ、2日後にきた筋肉痛は「地獄」とも伝えておきますよ。(金井唯)