F1第19戦ブラジルGP金曜予選で最速タイムを記録したメルセデスのルイス・ハミルトン車に、予選後の車検で技術規則違反が発見された件で、FIAはペナルティについての裁定を土曜に延期することを発表した。
予選後、ハミルトンのW12のDRS(ドラッグ・リダクション・システム)に規則違反があることが発表された。リヤウイングのDRSフラップは最大85mmまでしか開くことができないと定められているが、ハミルトン車はこれを超えていたと判断されたのだ。これについてスチュワードはチーム代表者の聴取を実施。ヒアリングから約3時間後、FIAは決定を翌日の土曜朝に持ち越すことを発表した。
「スチュワードは、2021年FIA F1サンパウロ・グランプリのドキュメント18に関する審問を延期した。朝まで入手できない証拠を待つためである」とFIAの声明には記されている。スチュワードはハミルトン車のリヤウイングを取り外して押収する。またハミルトン車は「車両を保管するために必要な行為のみを認める、夜間コンディションに移行される」ということだ。
ハミルトン車に技術違反があったという裁定が下されれば、ハミルトンは予選結果から除外され、スプリント予選を最後尾あるいはピットレーンからスタートすることになる。また、パワーユニット(PU)のICEを交換しているため、日曜決勝では5グリッド降格ペナルティを受けることも決まっており、ハミルトンにとってタイトル争いの状況は非常に厳しくなるだろう。