F1第18戦メキシコGPで、レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレスが3位を獲得、メキシコ人として初めてメキシコGPの表彰台に立った。母国で圧倒的な人気を集めるペレスの表彰台フィニッシュにより、アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスには喜びと感動が溢れた。
なかでもペレスの父親であるアントニオ・ペレス・ガリバイの喜びは大きかった。彼はマシンを降りた息子を、満員のフォロ・ソル・スタジアムで出迎え、感情を爆発させた。
ペレスの一番の支援者として、揺るぎないサポートを与えてきたペレスSr.のこの日の姿は、周囲の人々にも感動をもたらした。
そのなかのひとりが、フェラーリのシャルル・ルクレールだった。ペレスSr.は、月曜日にスペインのメディアの『Marca』に話すなかで、遠くから父子の歓喜の光景を見ていたルクレールが、後にセルジオに電話をかけてきたと明かした。
「昨日、シャルル・ルクレールからチェコに電話があった」とペレスSrは言う。
「彼(ルクレール)はこう言った。『チェコ、君の両親があんな風に祝う姿を見て、僕がどれほど幸せな気持ちになったか、君は知らないだろうね。涙が出てきたよ。父に僕の姿を見てもらえたらどんなにうれしかっただろう』」
ルクレールは2017年に父親を亡くしている。父エルベ・ルクレールは元レーサーで、息子の人生とキャリアを力強く支えた存在だった。幼いシャルルにモータースポーツへの情熱を植え付け、F1を目指してステップアップしていく才能ある息子をサポートし続けた。
エルベ・ルクレールは、シャルルがF1参戦を果たす前年に病気で亡くなった。