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看護師の月収40万円?「私もらってない」嘆きの声相次ぐ → 元資料を見てみました

2021年11月10日 15:50  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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とあるTwitterユーザーが11月8日、「【悲報】財務省が調べたら月給が看護師40万、保育士・介護士30万になる。もらってない。40万の給料ください」と、嘆きのツイートをしてネット上で注目を集めている。

「私ももらってない!」という反応が相次ぎ、「どこのデータなのやら」など数字に納得がいかない様子の人もいた。

調べてみました

ツイートには共同通信が同日に報じた記事のスクリーンショットが貼り付けられていた。短い記事だったので、数字の詳しい算定方法などは書いていない。そこで、どんな数字なのかを分かる範囲で調べてみた。

元記事によると、この数値は財務省の財政制度等審議会の分科会で示されたもののようだ。この分科会の資料をみたところ「看護師の平均賃金は、月収39.4万円」と読み取れるグラフがあった。

このグラフは厚?労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」を元に作ったという。役職者を除いた数値で、月収は「きまって支給する現金給与額(月額)」に「年間賞与その他特別給与額の12分の1」を足した額だという。

そこで、「令和2年賃金構造基本統計調査」をみたところ、看護師(役職者を含まない)の数値は次のようなものだった。

<看護師/平均40歳/勤続7.7年/所定内労働時間159時間/超過5時間/きまって支給する現金給与額32万6500円/年間賞与その他特別給与額80万4900円>

80万4900円を12で割ると6万7075円。そこに32万6500円を足すと、39万3575円だった。財務省の資料や共同通信のグラフと重なっている。

なお、賃金構造基本統計調査の対象となる事業所は、データベースをもとにして、無作為(ランダム)に選んでいるということだった。