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サーモスの「フタ」技術のこだわりを担当者に聞いてきた

2021年11月09日 13:11  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
いつでも、どこでも、高い保温・保冷力で、好きな飲み物を「おいしい温度」で楽しめるステンレス製携帯用魔法びん。レジャーやアウトドアの水分補給はもちろん、仕事や家事の合間に、温かい・冷たい飲み物を飲んで気分転換するなど、その使い方も多様化している。



今回はサーモスで、商品企画を担当している樋田望氏に、より効果的なリラックスタイムを提供する新製品「なめらかオープン構造」のケータイマグについて話をうかがった。


○フタが"ふわっ"とゆっくり開く新機能



温かいものは温かく、冷たいものは冷たく。おいしさと便利さを生み出し、省エネルギーで環境にもやさしい製品を開発しつづけるサーモス。



水筒、ポット、コーヒーメーカーからフライパン、ソフトクーラーに至るまで、多種多様な製品には、世界が認める独自の断熱技術が息づいている。



その中で、容量やカラー、飲み口やフタの構造など、多彩なバリエーションを展開するステンレス製携帯用魔法びん「真空断熱ケータイマグ」は、多くのユーザーに愛用されている人気商品のひとつ。



樋田氏は9月21日に発売された「サーモス 真空断熱ケータイマグ(JOH-350/500)」の開発を担当した。



「これまで発売してきたケータイマグは、温かい、冷たい飲み物をおいしく楽しんでいただけるように、飲み口の構造や気軽に持ち運べる軽さ、お手入れのしやすさなど、性能・機能面を中心に開発・改良を行ってきました。今回発売した『サーモス 真空断熱ケータイマグ(JOH-350/500)』は、当社が培ってきた高い保温・保冷力に加え、いままでなかった切り口でケータイマグに新しい付加価値をプラスしたい、という発想から開発がスタートしました」



本製品の最大の特徴は、ダンパー搭載でフタがゆっくり大きく開く「なめらかオープン構造」を採用した点にある。お気に入りのドリンクを飲む際に、おいしい温度で飲めるだけでなく、フタが“ふわっ”とゆっくり開くことで、上質で落ち着いたリラックスタイムを演出し、より効果的な気分転換を提供したい、との思いから開発したと言う。



「高い保温・保冷性能を持ち、軽くて、いつでも、どこでも、ボトルに直接口をつけて飲めるケータイマグは、1999年の誕生から進化を重ね、2012年には、従来の製品から20%~30%の軽量化を実現したJNLシリーズを発売。マイボトルを持ち運ぶライフスタイルを、さらに浸透させました。



フタの形状も回して開けるスクリュータイプやボタンとロックリングを組み合わせたワンタッチ・オープンタイプなどへ多様化。飲み口をより飲みやすい形状になるように工夫を凝らすだけでなく、本体から外して丸洗いできるなど洗いやすさにもこだわって製品開発を行っています。また、交換部品を別売することで、製品のロングライフ化を実現し、長くご愛用いただける仕組みも構築しています」


○試行錯誤の連続だった「フタ」の開発



誕生以来、より使いやすく、スタイリッシュなデザインへ進化してきたサーモス 真空断熱ケータイマグ。



JOH-350/500は、サーモスならではの洗練された性能・機能に加え、新開発の「なめらかオープン構造」により、使う人の感性や情緒に響く魅力を獲得したと言える。その開発は、まさに試行錯誤の連続だったと樋田氏は話す。



「なめらかオープン構造は、フタが開くスピードを和らげるためにダンパーと歯車を組み合わせていますが、ダンパーと歯車の種類や組み合わせにより、開く速度が速すぎたり遅すぎたりするので、あらゆる組み合わせをテストしながら、使う方にとって、もっとも心地よく感じる速度を模索しました。



また、大きく開くフタにも数々のこだわりがあります。従来型にはなかった部品を追加するため、搭載スペースを確保しながら、よりコンパクトな見た目を実現させるために試行錯誤しました。従来型よりもフタが大きく開き、視界が遮られず、開放的な飲み心地を実現しました。さらにパッキンに付着した水滴が周囲に飛び散らないことなど、使い心地と機能の両面からベストの状態を追求しています」


○上質な使い心地で、ホッとするひとときを



JOH-350/500は、「なめらかオープン構造」と共に、カラー、デザイン、パーツにも独自のこだわりがある。上質なリラックスタイムに相応しい落ち着きのある4色のボディカラーを設定し、ボトルの肩にシャープなエッジを付けることで高級感とコンパクトさを演出。



フタを開けるボタンもプラスチックやアルミではなく、つや消しのステンレスを採用して質感を向上させている。また、ガラスや陶器のグラスやカップは結露するが魔法びん構造のケータイマグは結露しない。書類やパソコンなどが濡れてしまう心配もないので仕事中も安心して使える。


「ライフスタイルの多様化に伴いケータイマグに求められる機能や使い方もさまざまになりました。また、新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務やリモートワークを推進する企業が増えるなど、働き方やコミュニケーションのあり方も大きく変化しています。その変化の中で、日々感じているストレスをやわらげるリラックスタイムの演出は欠かせません。



『なめらかオープン構造』は、そのためにケータイマグができることはなんだろう、と考え抜いて導き出したサーモスの答えの一つです。一つひとつの機能は派手なものではありません。むしろ使ったとき、それらの機能に気付かないくらい、ストレスを感じることなく、自然体で心地よく使えるアイテムであることが大事だと考えています」



永澤嘉己 1963年3月1日生まれ。神奈川大学法学部を卒業後、広告代理店でメディア、企画制作、コピーライティング等を担当。2000年に個人事務所を立ち上げて独立。宣伝・販促・広報・採用等の取材・ライティングを中心に活動している。 この著者の記事一覧はこちら(永澤嘉己)