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水沢柚乃が明かす、“人見知り”をゲームで克服した過去「ゲーム友達ができてからは社交的になった」

2021年11月08日 21:11  リアルサウンド

リアルサウンド

水沢柚乃(撮影=稲垣謙一)

 ゲーム好きの著名人・文化人にインタビューし、ゲーム遍歴や現在の活動とゲームの関連性などを聞く連載“あの人のゲームヒストリー”がスタート。第二回はグラビアアイドルとして活躍しながら、そのゲームの腕前を買われ『勇者ああああ』などのテレビ番組にも出演している水沢柚乃を迎え、たっぷりとその“ゲーム愛”を語ってもらった。


(参考:PASSPO☆根岸愛が語り尽くす、ゲームへの愛情


・「一番ハマったゲームは『SOUND VOLTEX』」


ーーはじめに、水沢さんがゲームにハマったきっかけを教えてください。


水沢:両親がゲーム好きで、小さい頃から3人でゲームをする家庭だったんです。なので、ハマったというよりはゲームをするのが自然になってました。自発的にやり込んだのは、ゲームボーイの『ポケットモンスター赤/緑』(任天堂/1996年)が最初ですね。あとはPS2の『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』(スクウェア・エニックス/2004年)も、小さい頃にやり込んだ記憶があります。


ーーともにRPG系ですね。ジャンルは他にも色々なものをプレイしていたんですか?


水沢:はい。叔父さんの部屋にゲームがたくさんあって、あまり苦手意識もなく何でもやってました。あ、でもテトリスとかぷよぷよみたいなゲームはあまり得意じゃないですね。


ーーパズルゲームは苦手なんですね。では、水沢さんが人生で1番影響を受けたゲームとは?


水沢:間違いなく『SOUND VOLTEX』(現コナミアミューズメント/2012年~)ですね。


ーー音楽ゲームにハマったのはなぜ?


水沢:中学生のころからオンラインゲーム(『マビノギ』)にハマっていて、お年玉も突っ込んだりしていたんですけど、高校に上がったころ、親に怒られたうえにパソコンを没収されちゃったんです。今まで見たことないくらいの剣幕で「お前、バイトしろ!」って怒鳴られて。そこから、高校にも友達がそこまでいなかったので、ゲームセンターに行くようになって、音楽ゲームに出会いました。


ーーそれまでアーケードゲームには触れてこなかったんですか?


水沢:そうですね。ある日学校終わりになんとなくゲームセンターに寄って、『SOUND VOLTEX』と『maimai』(現セガ・インタラクティブ/2012年~)をやったら、そこから見事にハマってしまって。そこから4年半くらい、ずっとプレイし続けています。


ーーいきなり音楽ゲームに行く、というのはまたイレギュラーですね。


水沢:中学時代の友達がたまたま音ゲーをやっていて、存在は知ってたんです。初めてやったあとに「どう?」って写真を送ったら、めちゃくちゃ褒めてもらえたので、そこから「じゃあ、もうちょっとやってみよう」と。褒められると調子に乗るタイプなので(笑)。そこから、昼休みになったらすぐにゲームセンターに行くようになりました。


ーーそんなに学校と近かったんですか?


水沢:1駅隣だったんですけど、わざわざ電車に乗って通ってましたね。2プレイくらいやって、店内のベンチでお弁当を食べて学校に戻ってました(笑)。


ーーそれ、自分もやってたのですごくわかります。基本的には同じお店にずっと通ってたんですか?


水沢:そうなんです。バイト先もそのゲームセンターと同じ建物内のお店にして、すぐ通えるようにしてました。店員さんとも仲良くなって、誕生日にはプレゼントを貰ったこともありましたね。


ーー常連ぶりがよくわかるエピソードですね。ちなみにボルテをやり込んでいた時期は、ほかのゲームを並行してプレイしていましたか?


水沢:音ゲーに全力を注いでました。ただ、ちょこちょこ気になるRPGをやったりすることはあったと思います。


ーー音ゲーはボルテとmaimai以外のタイトルもプレイするようになったんですか?


水沢:『DrumMania』は赤ネ(赤ネーム:スキルが6000.00~7000.00の上級者プレイヤー)までいきましたし、弐寺(KONAMI『beat mania IIDX』の略称)は七段、『jubeat』もレベル10はクリアできるくらいで、太鼓の達人も星10はできます。


ーー全部中級者~上級者の域じゃないですか!


水沢:ゲーセン友達ができると、「みんなで一周しようぜ!」みたいな感じで色んな筐体をやることが多かったので、その影響だと思います。あと、自分のホームにランカーが結構いたので、それも大きいですね。


ーーそれはラッキーですね。いろんなアドバイスも貰えたのでは?


水沢:そうですね。だからこそますますハマっちゃったんだと思います。


ーー高校ではそんなに友人を作れなかった水沢さんも、ゲームセンターではどんどん交友関係が広がっていったんですね。


水沢:めちゃくちゃ友達ができました! 半年に1回ある、ゲーマーの大きい集会みたいなものにも顔を出すようになりましたもん。お仕事を初めてからはさらに広がってきて、この間はYouTuberさんとプロゲーマーさんとサバイバルゲームで戦ったりしました。


ーーなんというか、才能の無駄使い感があるイベントですね(笑)。本当にゲームを通じてコミュニティ、人間関係がガラリと変わったと。


水沢:本当にそうだと思います。私、学生時代は人と喋るの苦手で、2人きりでご飯を食べようものなら、緊張で吐いちゃうぐらいだったんです。人に連絡を取るのも苦手だったんですけど、ゲーム友達ができてからは「人に用件もないのに連絡していいんだ」と思えるようになって。かなり社交的になりました。特にネトゲだと絶対に喋らないといけないですし、そのおかげで人見知りを克服したところもあると思います。


・ 「倉持由香さんのお家が溜まり場みたいになってる」


ーーちなみに、音楽ゲームって、ある程度のところまではすんなり行けると思うんですけど、中級者から上級者になるあたりから、かなり苦労しますし、時間を費やすことになりますよね。水沢さんにもそんな時期はありましたか?


水沢:ありました! 始めてから半年目と1年目ぐらいに少し壁にぶつかって、一番手こずったのが2年目ですね。


ーーその時はどんな壁にぶち当たったんですか。


水沢:クリアはできるんですけど、スコアが伸びなくなってきたんです。今振り返ると、判定のタイミングが掴めてなかっただけなんですけど、レベル15の壁は大きかったですね。でも、ゲームって急にコツを掴む瞬間があると思っていて、ボルテもやり続けてたら急にスコアがグングン伸び始めたんです。そこから「For UltraPlayers」でSSSを取って、その画像をTwitterにアップしたら、一気にフォロワーさんが数千人増えて、音ゲーのお仕事ももらえるようになりました(笑)。


ーー水沢さんは、高校時代に並行してグラビアのお仕事も始めたわけですが、そちらはどんなきっかけがあったんですか?


水沢:元々カメラで撮られることに興味があって、16歳の時にグラビアの撮影会に申し込んだら、それが水着の回で。とはいえちゃんと事務所に所属している人たちの出ているイベントだったので、1回試しに出てみようと思って、そこからバイト感覚で何回か参加しました。当時は事務所に入ってなかったので、仲良い撮影会のスタッフさんが「フリーも危ないし、ゲーム得意ならこの事務所どう?」とGPRを紹介してくれて、今につながっています。


ーー今の事務所に所属してからは、元々好きだったゲームの仕事も増えましたね。


水沢:そうなんです。お仕事をきっかけにプレイするゲームもあったりして、すごく楽しかったです。でも、最近はやりたいゲームをやっていたら、それが自然と仕事に繋がるケースが多くなって来ました。


ーー最近だと『PUBG』(PLAYERUNKNOWN`S BATTLEGROUNDS)だったり?


水沢:そうですね。昨日も朝の5時くらいまでやってました。今メインでプレイしてるゲームは、音ゲーとPUBGと『シャドウバース』なんですけど、音ゲーはゲーセンに行って友達と会えるのが楽しいですし、オンラインのゲームはいつでもできる良さがありますし、それぞれのコミュニティも全然違うので、全く違う楽しさがあります。


ーーそれぞれの魅力って何だと思いますか?


水沢:音ゲーは1人でできるのが結構好きで。自分との戦いというか。バトルロワイアルゲームは、やればやるだけ本当に上手くなりますし、チーム戦もキリがないですね。反省点を出し始めたらキリがないので、みんなで戦略を考えて次に臨むのが楽しいです。カードゲームはあまり得意ではないんですけど、考えてプレイするゲームは面白いなと思います。


ーー現在の事務所は、先輩方もゲーマーばかりですよね。


水沢:倉持由香さんのお家が溜まり場みたいになってます(笑)。昨年の大晦日もみんなでPUBGをプレイしてましたし、夜中の2時くらいに連絡せずにチャイムを鳴らしても、だいたい誰かいるんですよ。みんなゲーマーだから朝まで起きていて。鈴木咲さんとか、吉田早希さんとか。みんなでご飯食べながらゲームをするんです。


ーーそういったゲーマーとグラビアの両立に関しては、偉大な先輩方から教わることも多いんじゃないですか?


水沢:多いです! 例えば大会のリポーターのお仕事をするときって、もちろん知らないタイトルなら一生懸命勉強するんですけど、たまにマニアックすぎてわからないワードが入って来たりすることがあって。そういう時の上手い切り返し方うまい話の仕方とかも、倉持さんから教わりました。


ーーレポーターのお仕事も、今後いっそう増やしていきたいと思っていますか?


水沢:はい。でもレポートしてると、自分がプレイしたくなっちゃうんですよね(笑)。


ーーちなみに、据え置き型のゲームは今でもプレイするんですか?


水沢:頻度は少ないですけど、『バイオハザード7』(カプコン/2017年)も『Detroit: Become Human』(ソニー・インタラクティブエンタテインメント/2018年)も『ドラゴンクエストXI』(スクウェア・エニックス/2017年)もプレイしています。


・「早く寝ないといけないけど、ゲームで負けるのも嫌」


ーーなるほど。では、水沢さんが今、発売を楽しみにしてるゲームは?


水沢:『バイオハザード RE:2』ですね。あと、ゲーミングPCは持ってるので、『モンハンワールド』のPC版もやってみたいなと思っています。でも、時間がなさすぎて……。


ーー時間は有限ですからね……。


水沢:今は睡眠時間をガシガシ削ってます(笑)。この間も次の日に朝6時くらいから仕事があったのに、4時までPUBGをやり込んでいて……。


ーーとはいえコンディションを整えなきゃいけないお仕事でもあるという。


水沢:撮影だとむくみが出るから早く寝ないといけないんですけど、ゲームで負けるのも嫌で、葛藤することが多いです(笑)。


ーー最後に、ゲームとお仕事をリンクさせていく上で、目標にしていることはありますか?


水沢:そうですね……おかげさまである程度やりたいことはできている環境なんですけど、目標を立てるとすると、一つのゲームをやり込んで、実況動画も上げてみたいなと思っています。あと、プレイヤーとしてはFPSの大会でどんどん勝ちたいですね。オンラインで大会も多いジャンルですし、最近負けて悔しいというのもあるんですけど(笑)。あとは、もっと影響力のあるタレントになりたいな、とも思います。私を使ってくれてる企業さんやお世話になってるゲーム会社さんもいるので、私が影響力を持つことで、恩返しになればいいなと思います。


ーーフォロワーさんのなかでも、水沢さんに影響されてゲームを始めた、という方もいるのでは?


水沢:います! 報告してもらえるとすごく嬉しくなって、相談があったらすぐ返しちゃいます。私を通じてゲームを知ってくれる人も増えてきているので、そういう意味でも影響力をさらに大きくしていきたいです!(中村拓海)