トップへ

鉄道ファンも唸る!? 「東武鉄道運転シミュレータールーム」浅草に

2021年11月07日 09:31  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
東武ホテルマネジメントが運営する浅草東武ホテルに、東武鉄道が全面協力した「東武鉄道運転シミュレータールーム」がオープン。10月8日から11月4日まで販売されたデイユースプランに続き、11月5日から宿泊プランがスタートした。


浅草東武ホテルは、東武スカイツリーライン浅草駅から徒歩30秒、東京メトロ銀座線浅草駅から徒歩1分、都営浅草線浅草駅から徒歩3分の場所にある。昨年10月にオープンした新しいホテルだ。



本来はインバウンド向けとして開業したホテルだったが、新型コロナウイルス感染症の影響で海外観光客が激減。国内観光客向けの施策を多数行う中で、浅草駅(東武スカイツリーライン)から徒歩30秒というホテルの立地に着目した。ホテル開業1周年事業の一環として、東武鉄道と連携し、ホテル8階にシミュレータールームが設置されることとなった。


室内に入ると、東武線一色となった調度品類に心を奪われる。ベッドカバーは東武東上線の車両50070型の先頭部分を模しているほか、クッションは東武鉄道屈指の名車8000型、壁にも路線図や駅名標、東武車両の写真などが掲示されている。

「東武鉄道運転シミュレータールーム」最大の目玉は、部屋の奥に設置された巨大なシミュレーター。50070型の実物の運転台を用いたシミュレーターで、池袋~小川町間のATC導入(2015年)にともない、志木乗務管区で習熟訓練用として使用されていたものをそのまま移設した。


ハンドルの操作感やATCの動作など、まさに実車そのもの。習熟訓練用シミュレーター特有の工夫として、種別だけでなく各駅の着発番線や停車駅も指定できる。しかも、シミュレーター上ではダイヤという概念がないので、到着時刻など気にせずに運転を楽しめる。各種博物館のように人目を気にする必要がなく、好きなだけ運転を楽しめるとあれば、鉄道ファンが唸ることは間違いないだろう。



調度品類をさらに詳しく見てみよう。浅草駅・和光市駅の駅名標と路線図が貼られているが、じつはそれぞれにこだわりが詰まっている。和光市駅の駅名標は駅ナンバリングが導入される前のシンプルなもので、東上線の路線図には昨年開業した新駅であるみなみ寄居駅が掲載されていない。浅草駅の駅名標は、次駅がとうきょうスカイツリー駅ではなく、改称前の業平橋駅になっている。特注品の8000型クッションは、商品化してほしいほどクオリティが高い。


「東武鉄道運転シミュレータールーム」は、11月4日までデイユースプランとして4時間の日帰り滞在プランを展開し、各日とも数分で予約が埋まるほどの盛況だった。鉄道ファン同士のグループだけでなく、親子連れやカップル、女性同士のグループに現職の鉄道関係者まで、さまざまな客層から人気があったという。



新たに始まった宿泊プランは1泊4万円(各種税、サービス料込み)。第1期にあたる11月5~11日利用分の予約は開始5分で完売した。第2期(11月12~18日利用分)の予約を11月5日に開始したほか、第3期(11月19~25日利用分)は11月12日、第4期(11月26日から12月2日までの利用分)は11月19日のそれぞれ正午から予約開始する。第4期以降の詳細は公式サイトにて、順次案内予定とされている。(吉谷友尋)