メルセデスのチーム代表であるトト・ウォルフは、今週末の第18戦メキシコGPの会場であるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスについて、過去にメルセデスが最強だったことはないと述べているが、今シーズンのレースが示してきたようにどのような結果もあり得るだろうと主張している。
メキシコシティでメルセデスとルイス・ハミルトンは、レッドブルとマックス・フェルスタッペンとの熾烈なタイトル争いを再開する。サーキットは高地にあり酸素濃度が低いことから、エンジン出力が低下してしまう。そのためチームは高ダウンフォース仕様での走行を余儀なくされ、理論上ではレッドブルが有利になる。
トップの2チームはメキシコシティの会場がF1カレンダーに復帰した2015年以降、互いに勝利を争ってきており、メルセデスが3勝2敗でレッドブルに勝っている。だがこうした好結果を出しているものの、ウォルフはチームの期待を抑えている。
「我々はみなメキシコシティに戻ることに興奮している。非常に活気に満ちた場所であり、個性にあふれているし、我々はいつも温かい歓迎を受けている」とウォルフは語った。
「これまでレッドブルはメキシコで調子がよかったし、ここは我々が最強になれるサーキットではなかった。だが今年は何が起きても不思議ではない。以前は弱かったサーキットでも急に強くなったり、その逆のこともあった」
「そのため積み重ねてきたことのなかに未知の層が追加されているが、それによって興奮は高まる」
「レースごとに物事を捉え続け、可能な限り最善の準備をしていく。金曜日からすぐ全力を尽くす用意を整えてメキシコに到着することになるだろう。マシンのパフォーマンスの理解を深め、そこから築き上げていくのだ」
バルテリ・ボッタスも、これまでアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスではメルセデスが比較的弱かったことを認めている。ここでのコンディションはエンジン出力を均一にしてしまうのだ。
しかしボッタスは、メルセデスはエンジン最適化のために多くの作業を行ってきており、最近パワーユニットに影響を及ぼしている信頼性の問題が出なければ、次の週末には“より上のポジションに”つけるはずだと述べている。
「メキシコは、通常なら僕たちに多少弱みがあるところだと分かっている。近年では高地でのパワーユニットに大きな問題があったように感じている」とボッタスは述べた。
「でもそれ以来僕たちは多くの最適化を行うことができたと思うから、過去数年よりはいいポジションにつけられるだろうと期待している」
「いまだに理論上はレッドブルが非常に強い場所だと考えているが、僕たちはこれまでの年月で学んだすべてのことを試して最善の準備をしている。簡単な週末にはならないだろうけれど、このスポーツが簡単になることは決してないからね」