10月30日、JRP(日本レースプロモーション)の定例記者会見『サタデーミーティング』が全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦『第20回JAF鈴鹿グランプリ』が開催されている鈴鹿サーキットで行われた。『SUPER FORMULA NEXT50(スーパーフォーミュラ・ネクストゴー)』プロジェクトの追加質疑応答が行われ、同プロジェクトリーダーの上野禎久氏が倉下明氏に代わって、2021年12月よりJRPの代表取締役に就任することが明らかにされた。
1973年に新設された『全日本F2000選手権(F2000)』に始まるフォーミュラカーレースの国内トップカテゴリーは2022年に50年の節目を迎える。それにあたり、JRPとホンダ、トヨタを中心にしたパートナーシップの下で“次の50年”に向けたプロジェクトとして『SUPER FORMULA NEXT50』をスタートされ、その発表会は10月25日にホンダ青山で行われたばかり。
今回の30日の『サタデーミーティング』はJRPの中嶋悟会長、倉下明社長、『SUPER FORMULA NEXT50』プロジェクトリーダーの上野取締役、そして本田技研工業株式会社モータースポーツ部長の長井昌也氏、トヨタ自動車株式会社GAZOO Racing Company主査の加地雅哉氏が出席して行われた。
『SUPER FORMULA NEXT50』プロジェクトの話が具体的に始まった時期と経緯について、JRP上野取締役は「あくまでも、僕自身のモチベーションの話であり、それがプロジェクトそのもののきっかけではない」とした上で、トヨタの豊田章男社長とのエピソードを話した。
また、『SUPER FORMULA NEXT50』のビジョンには『アジアを代表するスーパーフォーミュラ』という文言があったが、スーパーフォーミュラの海外展開も気になるところだ。今後のスーパーフォーミュラの発展には参戦チームの増加やアジアを始めとしたドライバーの参戦、そして海外を含めたファンの増加は欠かせない。海外チームの新規参戦やアジアを含めた海外でのレース開催の予定について尋ねたところ、JRP上野取締役は「将来的には目指していますが、現時点で具体的なものはございません」と答えた。
また、同会見の最後にはJRP倉下社長から、『SUPER FORMULA NEXT50』というスーパーフォーミュラの改革を進めるにあたり、2021年12月より同プロジェクトリーダーの上野取締役がJRPの代表取締役社長に就任することが発表された。なお、倉下氏は2022年4月まで取締役としてJRPの改革を後押ししていくことを述べた。