2021年10月27日 10:41 弁護士ドットコム
衆院選にともない、10月31日におこなわれるのが、最高裁判所の裁判官に対する国民審査だ。憲法に規定されている制度で、任命されている最高裁の裁判官が、その職務にふさわしいかどうか、まさに国民が審査する。
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審査の際には、その裁判官がこれまでどのような判断を下してきたかが参考とされる。今年6月には、いわゆる「選択的夫婦別姓」制度をめぐり、大法廷で、現行法の夫婦同姓を「合憲」とする判断があったが、裁判官の間でも意見が分かれた。
今回の衆院選でも、争点のひとつとなる選択的夫婦別姓制度について、審査対象となる裁判官がどのような判断を下したのか、あらためて振り返る。
最高裁判所の裁判官は、任命された後に初めておこなわれる衆院選の際に国民審査を受ける。この審査の日から10年を経過していない場合は、国民審査があっても対象とはならない。
今回は、最高裁長官と裁判官14人の合計15人のうち、国民審査を受けるのは11人となる。このうち、今年6月に選択的夫婦別姓をめぐる判断をおこなった裁判官は次の7人になる。
【夫婦同姓を「合憲」とした裁判官】
・深山卓也裁判官
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/miyama/index.html
・林道晴裁判官
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/hayashi_m/index.html
・岡村和美裁判官
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/Okamura/index.html
・長嶺安政裁判官
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/nagamine/index.html
【夫婦同姓を「違憲」と判断した裁判官】
・三浦守裁判官
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/miura/index.html
・草野耕一裁判官
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/kusano/index.html
・宇賀克也裁判官
https://www.courts.go.jp/saikosai/about/saibankan/uga/index.html
●辞めさせたい裁判官には「×」
なお、総務省によると、辞めさせたい意思がある裁判官には「×」を記載するが、「辞めさせたい意思がない裁判官については、投票用紙の記載欄に何も記載せずに、投票箱に入れなければならない」という。
投票用紙に「○」を記入するなど、「×」以外を記載した場合は無効となる。
「×」が記入された票が、何も記入されていない票を超えた場合、その裁判官は罷免されるが、過去に罷免となったケースはない。
【追記】見出しを記事の内容に合わせて変更しました(2021年10月27日16:00)