「瞬間接着剤で皮膚同士がくっついてしまった時は、ぬるま湯の中でモミモミすると剥がれます」
これは……! 瞬間接着剤を使う人なら、誰もが知っておくべき超お役立ちノウハウが共有された。セメダインのツイートした「指がくっついたときの解消法」が猛烈に広まり、10月1日時点で14万回以上「いいね」されている。
ちょっと気になるのが「なぜぬるま湯でもみもみするのがいいのか?」という点だ。その仕組みを、セメダインに教えてもらった。
接着剤の「3つの弱点」
セメダイン社の広報センターは、キャリコネニュースの取材に、こう答えてくれた。
「瞬間接着剤にかぎらず、接着剤のはがれる要因が『水』『熱』『衝撃』です。その中でも瞬間接着剤の耐水性は高くなく、水につかることで膨らんで剥がれやすくなります。ぬるま湯につけることで水・熱が複合的に作用し、更にもみこむことで剥離方向の力がかかって剥がれやすくなります」(セメダイン広報)
なるほど! お湯の中で揉むのは、瞬間接着剤の「3つの弱点を同時に突く」という、とても効果的な方法だったのだ。即効性が高いやり方としては、他にマニキュアの除光液など「アセトン」という化学物質が入った液体を塗る手もあるそう。
それでは、除光液(アセトン)で剥がれる仕組みは?
「アセトンは、有機物(酸素・炭素をふくむ化合物)を溶かす性質があります。硬化した接着剤もまた有機物であり、アセトンで溶かし落とすことが可能です。ただし脱脂力が高く、皮膚の油分ごと除去してしまう恐れがあるため多量に使用しないよう注意が必要です」(セメダイン広報)
アセトンは効果が大きい分、皮膚への負担も大きいため、注意が必要とのことだ。
これに加えて、瞬間接着剤が指につきにくくなる「予防策」もあるという。それが「ハンドクリーム」だ。
「ハンドクリームを指先に塗っておくとくっつかなくなります。こちらも有効な手段です。ハンドクリームの油膜が皮膚を覆うことで、瞬間接着剤が指先に触れるのを阻害し、指同士がくっつくのを防ぎます。ただし、被着材にハンドクリームの油分が付着しないよう、ご注意ください」(セメダイン広報)
同社は「剥がし方」の動画バージョンも公開している。