WRC世界ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、年内にラリー1仕様の新型WRCカー“ハイブリッドGRヤリス”のステアリングを握ることを望んでいる。
現在WRCに参加しているトヨタとヒュンダイ、そしてMスポーツ・フォードは2022年から導入されるラリー1規定へのコミットを表明。それぞれのチームが現行のWRカーに代わる、共通ハイブリッドシステムを搭載した次期型WRCカーの開発を進めている。
トヨタチームの指揮を執るラトバラは、WRCの歴史の中でもっとも経験豊富なドライバーのひとりだ。彼はエキサイティングな新世代のクルマに対応する能力は、シリーズ初となるハイブリッドマシンでのシートタイムに依存していると感じている。
「もちろん、私はそれをドライブしたい」とWRC公式サイト『wrc.com』に語ったラトバラ。
「しかし、それには(車両開発を)担当しているトム(・ファウラー/テクニカルディレクター)と話をしなければならない」
「冬が来たら、トムに運転できるように頼むつもりだ」
「ドライバーたちが話していることを理解したい。彼らが何を話しているのを理解できなければ、同じ価値をもたらすことはできないと考えているんだ」
GRヤリスをベース車とするトヨタのハイブリッドWRCマシンは、最近まで同チームのテストドライバーであるユホ・ハンニネンのみがドライブを担当していた。
現役ドライバーのエルフィン・エバンスとカッレ・ロバンペラは先月末、初めて“ハイブリッドGRヤリス”に乗る機会が与えられ、両名はフランスのギャップ周辺のターマック(舗装路)でこの新型マシンを走らせている。