4度のF1世界チャンピオンであり、アルピーヌF1チームのアドバイザーを務めるアラン・プロストは、F1でリバースグリッドによる惨めな光景に耐えるくらいなら、F1を離れることを選ぶと述べている。
イギリスGPとイタリアGPを終え、F1はスプリント予選のトライアルを11月のインテルラゴスで締めくくる。その後F1はこの新フォーマットの長所と短所について徹底的な評価を行うことになる。
これまでにも、土曜日の100kmのスプリント予選を盛り上げようと数多くの提案があり、そのなかでリバースグリッドのアイデアが再び挙げられた。誰もが物議を醸すアプローチに反対しているわけではなく、フェラーリはリバースグリッドのアイデアに前向きであり、ファンに向けてショーを盛り上げられると考えている。
「チャンピオンシップとは逆のグリッド順で土曜日のミニレースを行うことについては、どのようなアイデアも興味深いものだと思う」とフェラーリF1のチーム代表を務めるマッティア・ビノットは語った。
「それはショーと見栄えのためだが、おもしろいものだと思う。F1コミッション、F1、FIA、また全チーム代表を通じて他の議論やアイデアが出てくるだろうと確信している。私は完全に前向きだ」
しかしながらプロストは、リバースグリッドの導入はF1にとって非常に芳しくないことだと譲らず、F1で優先されるべき価値の概念を台無しにするだろうとしている。この意見にはメルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフも賛成している。
「F1が何かを試すのはいいことだと思うが、なぜそうしたいのかを理解しなければならない」と4度の世界チャンピオンであるプロストは『Paddock』ポッドキャストで語った。
「なぜなのか自問しなければならない。F1は伝統を維持すべきだ。最高のマシンと最高のドライバーが勝利することを理解しなければならない。なぜなら彼らは最高だからだ。それがF1の全体的な考えだ」
「逆のスタート順の考えは気に入らない。その案は嫌いだ。もし彼らがF1にリバースグリッドを導入するのなら、私はこのスポーツを離れるだろう」
「それはF1に対してでき得る最悪のことだと思う。それよりもあるチームが圧倒的優位にいるのを見る方がいい。なぜなら彼らはリバースグリッドよりも最高の仕事をしたからだ」
「私は根強い伝統主義者だ。彼らはある時にはポールポジションにポイントを付与することを試したが、私はそれには満足しなかった」