北海道で薬剤師をしている、とある女性が某大手ドラッグストアの調剤部門に転職した際の驚愕エピソードを、キャリコネニュース編集部に教えてくれた。
女性が勤務していたのは、大手ドラッグストアに併設されている調剤薬局。この店の副店長が「薬のことを全然知らない、なぜ免許があるのか不思議な人物」だったという。
「薬剤師なのに歩いたところがわかるぐらい香水を付けています」
「薬剤師なのに、先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック)の区別も出来ない人でした。自分では何の薬かわからないので、薬剤情報提供文書(客に渡すお薬の説明書)を見て薬の説明をしていました」
「しかも30歳間近なのに、自分のことを名前呼びする変わった人で、誰でも入学できる最低ラインの学校の出身で、単位をお金で買っていたとおおっぴらに言っていました」
そんな人が副店長とは……。薬の知識がない薬剤師なんて、そもそもなんのためにいるのかわからない。
「薬剤師部門代表の女性役員は、いつもパーティに行くような出で立ち。薬剤師なのに歩いたところがわかるぐらい香水を付けています。倫理に欠けた薬局だと思います」
この会社、労働面でも問題があったそうだ。女性によると、契約は1日8時間勤務のはずだったが、朝9時から夜20時までの「通し勤務」が月3~4回あったという。
さらに、この店には「白衣を着ている時だけ、タイムカードが有効」という、謎ルールもあったそうだ。冬季は雪かきなどの仕事があるため、開店1時間前に出勤。一般用医薬品の販売もしていたため、レジ閉めなどで閉店後の作業もあったが、そこはまったく労働時間としてカウントされなかったという。さらに、「残業代もある一定時間を超えると、タイムカードに打刻があっても打ち切られた」という。
問題点は、労働面だけではなかったそうだ。薬剤師資格を持っていない人が調剤業務をして保健所に注意を受けたこともあったという。
女性がいた2015年ごろには「薬剤服用歴管理指導料」をとっているのに、肝心の「薬剤服用歴」を記録していなかったケースが各地で発覚し、全国的な問題になった。このチェーンも例外ではなかったそうだ。
「本来なら患者から服薬状況などの情報を聞いて薬剤服用歴を書かないといけないのに、社内には患者対応していない場合にどう記載するかの文章がマニュアル化してあるぐらいでした」
女性は「給与に惹かれて転職したが、とんでもないブラック企業でした」と振り返っていた。