バイコレス・レーシングのボスであるコリン・コレス博士は、2022年に予定している同チームのWEC世界選手権参戦プログラムについて、2台のル・マン・ハイパーカー(LMH規定車両)を走らせることに意欲をみせている。
バイコレスは、これまでのLMP1プログラムではシングルエントリーで世界選手権のトップカテゴリーを戦ってきたが、ロータスのチーム名を冠してシリーズに参戦した2013年には2台のLMP2カーを走らせた経験を持つ。
しかし、オーストリア国籍のチームを率いるコレスは、2台体制になる可能性は、適切な経済的要素が適切に機能するかどうかにかかっていると述べた。
「計画ではふたつのクルマを用意することになっているが、そのためには2台分の資金を用意しなければならない」と同氏。
「私たちはこれに取り組んでいるが、実現するかどうかは分からない」
「我々が知っているのは、年末までに4つのモノコックができるということだ。WEC用、トラックデイ・バージョン、ロードカー・バージョンの3タイプを用意している」
「私たちは今年の終わりまでに、トラックデイ用のクルマとWEC用のクルマをフル稼働状態になることを想定している」
もし、バイコレスが2台体制を実現させれば、2022年のWECにはトヨタとグリッケンハウスに加えてプジョーも参加するため、最大8台のハイパーカーがグリッドに並ぶことになる。
プジョーとバイコレスがどのタイミングで新車をデビューさせるのかは不明だが、既報のとおり、バイコレスは今後4~5週間の間にサーキットでの初走行を実施したい考えだ。
Sportscar365は、バイコレスが新しいハイパーカーを別のチーム名で運営する予定であることを理解しており、その発表は来月にも行われなる可能性がある。
また、コレスは彼のチームのニューウエポンを“ワールドワイドな製品”にしたいと考えており、ハイパーカーでIMSAに参戦することにも興味を示している。しかしIMSAは、ウェザーテック・スポーツカー選手権への参戦を希望する自動車メーカーに対して厳しい規則を定めている。
「我々は非常に明確な計画を持っている」とコレスは語った。
「だが、そのようなプランを完成させるためには優れた製品が必要だ」
「その製品は最高のエンジニアがクルマを見ても、『これは素晴らしい」と言うハイエンド・プロダクトになるだろう」