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今季RSC初優勝達成のアンドレ・ハイムガートナーがケリー・レーシングを離脱。古巣BJR復帰を発表

2021年09月16日 12:21  AUTOSPORT web

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4年間在籍したKelly Grove Racing(ケリー・グローブ・レーシング)から離脱することを発表したアンドレ・ハイムガートナー
オーストラリア大陸最大のツーリングカー選手権、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップに参戦するケリー・グローブ・レーシングは、L33型ニッサン・アルティマ・スーパーカーで参戦した時代から4シーズン在籍し、2021年にはキャリア初優勝を達成したアンドレ・ハイムガートナーのチーム離脱を発表。ハイムガートナー自身は2022年シーズンに向け、トップカテゴリー昇格の足掛かりを作ってくれた“古巣”ブラッド・ジョーンズ・レーシング(BJR)への復帰を表明している。

 9月9日に発表されたチーム離脱のアナウンスに際し、ハイムガートナーはチーム代表のトッド・ケリーと、エースで僚友だったリック・ケリーの兄弟に対し「僕が機会を失い途方に暮れていたときに、手を差し伸べチャンスを与えてくれたトッドとケリーのファミリー全員に、永遠の感謝を捧げたい」と、最大級の謝辞を述べた。

 現在24歳のハイムガートナーは、フォード・マスタング・スーパーカーにスイッチして2年目の今季、第4戦の“ザ・ベンド”でキャリア初優勝を成し遂げている。

「これはどちらの当事者にとっても簡単な決断ではなかったが、アンドレと彼のキャリアにとって新しい章と挑戦を始めることが、ともに最善であることが議論を通して明らかになった」と語るのは、今季からチームの共同所有者として参画するステファン・グローブ。

「時が来たら、彼は私やチームのすべてのメンバーから祝福を受け、彼も大いなる善意を我々に残してくれるだろう。アンドレがケリー・グローブ・レーシングで達成したすべてのことを誇りに思っているが、当面は2021年チャンピオンシップの残りのレースに焦点を当て、可能な限り力強くフィニッシュしたいと思っている」

 そのハイムガートナーは、離脱発表から週の明けた9月13日にも、2017年のエンデューロ・カップに急きょ招聘されレースに出場し、ゴールドコーストで表彰台フィニッシュを達成したBJRへの加入を発表した。

「BJRとの新しい長期契約を発表できたことを、非常にうれしく思っている」と続けたハイムガートナー。「BJRは、僕がスーパーカー・シーンへと昇格する大きなパートを占め、2017年に負傷したアシュリー・ウォルシュの代役として土壇場で電話を掛けてくれたんだ」

■現在チームに所属するパーカットは今季限りでの離脱が決定
「その結果、週末のゴールドコースト500でティム・スレイドと表彰台を獲得することができた。そんな素晴らしいメンバーと伝説的なチームに加入することは、僕にとっても本当に楽しみで、素晴らしい機会と挑戦になる。この先の何年も、さらに多くの成功を手にするのが待ち切れない気分だ」

 この契約をまとめたチーム代表のブラッド・ジョーンズは、シリーズがGen3時代に移行するのに際し、2022年以降ハイムガートナーと戦えることを「うれしく思っている」と語った。

「アンドレはBJRに精通している顔であり、2022年シーズン以降フルタイムで彼を迎えることができて非常にワクワクしているよ」と期待を込めたジョーンズ代表。

「ここ数年、彼が成長するのを間近で見てきたし、彼には多くの可能性がある。そして我々のチームやパートナーともぴったり息が合うと思うね。勝利と表彰台を目指して戦うのに、彼は良い立場にいると思うよ」

 来季ハイムガートナーがBJRに復帰するというニュースは、同時に長期契約を交わしたばかりにも関わらず、現在チームに所属するニック・パーカットが今季限りで去ることが決まったのを意味する。

 2017年にチームに加わったパーカットは、今季初めに新しい複数年契約に署名したばかりだったが、代わりにほかの場所で新しい挑戦に取り組むことを明らかにしている。

「2021年のスーパーカー・シーズンの終わりにBJRと別れることになった。これは難しい決断だったが、ブラッドはいつも僕を支えてくれて、チームのために仕事をすることを信じてくれていた。過去5年間、彼とチーム全体には感謝の念しかないよ」と語るパーカット。

「良いときも悪いときも、ともに戦い、キャビネットにトロフィーを追加して、たくさんの楽しい時間を過ごした。最も重要なのは、僕らがいくつかの非常に良い友情を築き上げたことだ。来シーズン以降については、やがて計画を発表する予定だ」