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NYで経験を積んだ「カナコ サカイ」がデビュー “日本の美意識”を取り入れた新ブランド

2021年09月13日 19:02  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

「カナコ サカイ」のサカイカナコ Image by: FASHIONSNAP
サカイカナコが手掛けるファッションブランド「カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)」が2022年春夏にデビューする。ニューヨークや東京のデザイナーズブランドで経験を積んだデザイナーのサカイが、日本的美意識を取り入れながら、都会的かつリラックス感のあるウェアを提案する。“時間を超えて愛される服”を目指し、素材は全て日本の産地と取り組んだオリジナルテキスタイルを採用。ウィメンズが主軸となるが、アイテム次第ではユニセックスでも着用可能だ。

 ファーストコレクションは、海外に渡航ができないコロナ禍で、サカイが訪れたいと願っていたメキシコのアート財団カーサ ワビ(Casa Wabi)の空間から着想を得た。メキシコの自然、安藤忠雄設計の同建築や所蔵されるアートが調和した美しいロケーションを脳内トリップし、豊かな質感と鮮やかな色彩が特徴。ひび割れた大地を彷彿とさせるローゲージのニットドレス、安藤建築らしいコンクリートのグレーをイメージしたロングコート、アーティストのボスコ・ソディ(Bosco Sodi)の色褪せたオブジェ作品からインスパイアされたグラデーションとタイダイの技術を掛け合わせた手染めのトップスなどをラインアップする。また着方でアウターにもドレスにもなる“オリガミシャツ”など、独自のパターン設計にもこだわった。

 価格帯はアウター6万~12万円、トップス3~7万円、ボトムス3万~7万円、ニットが3万~8万円、ドレス4万~10万円。
 サカイは、2017年にパーソンズ美術大学を卒業。在学中から「3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)」や「プロエンザ スクーラー(Proenza Schouler)」のデザインチームで経験を経て、帰国後には国内外のデザイナーズブランドに勤務。21年に独立し、自身のブランドを立ち上げた。

 サカイは「海外で暮らしたことで、自分の中にある日本人的美意識に気が付くことができた。日本の産地や工場を訪ね素晴らしい技術に出合い、これからブランドを通して継承していきたい」と話す。またグローバル展開を目指し、サイズ展開も意識した。「3シーズン目からは海外でもコレクションを発表したい」と海外進出への意欲を見せる。