■表彰台目前も、“鬼門”の2コーナーでまさかの事態。河野駿佑は誕生日を飾れず 予選3番手からスタートしたSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは、序盤吉本大樹はタイヤが苦しかったというが、4番手に順位を落としながらも、懸命のディフェンスで4番手をキープ。27周で早めのピットインを行い、河野駿佑に長いスティントを託すことになった。
河野が履いたタイヤは好調で、セーフティカー後は3番手に浮上。第2戦富士を制しチャンピオンも視野に入れていただけに、ここで大きなポイントを持ち帰りたいところだった。しかし63周目の2コーナーで、前方でバトルを展開していた30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTとarto RC F GT3のアクシデントを避けようと、アウト側のグラベルに出ざるを得なくなってしまう。これでポジションを落とし、最後は5位でフィニッシュすることになった。
「ラップダウンだった30号車と35号車のバトルに巻き込まれました。2台がヒットして30号車がスピンしたところで、ダートに避けざるを得ませんでした。映像を観ていないので分かりませんが、イン側に避けられたかどうかは分かりません。うしろにいた2号車(muta Racing Lotus MC)も僕と一緒に避けてきたので、ラインがあったかどうか……」と河野は悔しがった。
Yogibo NSX GT3はStudie PLUS BMW、GAINER TANAX GT-Rに先行される展開となったが、Studie PLUS BMWをパス。フルコースイエロー明けに、GAINER TANAX GT-Rが加速が鈍ったのに乗じて8番手に浮上する。前を走るのは100kgのウエイトを積む、三宅淳詞駆るたかのこの湯 GR Supra GTだ。
三宅が乗っていることには気づいていなかったという道上だったが、「いい動きしよるな」と好ブロックに遭いながらも、抜くポイントを冷静に見極めていた。たかのこの湯 GR Supra GTは中速コーナーが速く、なかなかオーバーテイクを仕掛けられずにいたが、4コーナーのブレーキングで差を詰められていることに気づく。
7番手スタートから早めのピットインによるアンダーカットが成功、後半は3番手と表彰台圏内を走行中だった谷口信輝は「もちろん僕の周回数は長くなるので、タイヤが落ちてくることは避けられない。なのでいろいろと計算しながら、なんとか60号車(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)は抑えようと思っていました」という。ちなみに陣営は4輪交換を選択していた。
ランキングトップでSUGOに乗り込んだたかのこの湯 GR Supra GTも2ポイント獲得でトップから3ポイント差のランキング3位。無念の結果に終わった4号車グッドスマイル 初音ミク AMG(ランキング11位)までも、20ポイント差“しか”ないと言っていいだろう。表彰台に登壇したリアライズ日産自動車大学校 GT-Rの強さは脅威ではあるが、残り3戦も緊張感のあるタイトル争いが展開されることを期待したい(as-web)。