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ギャルソンやセリーヌも作品を使用、芸術家クリスチャン・マークレーが国内初の大規模個展を開催

2021年09月11日 21:02  Fashionsnap.com

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クリスチャン・マークレー「リサイクリング・サークル」2005年 Image by: Photo:Osamu Watanabe © Christian Marclay. Courtesy Gallery Koyanagi, Tokyo.
作曲家で視覚芸術家のクリスチャン・マークレー(Christian Marclay)が、東京都現代美術館で国内初の大規模個展「トランスレーティング[翻訳する]」を開催する。会期は11月20日から2月23日まで。

 クリスチャン・マークレーは1955年、アメリカ・カリフォルニア生まれ。マサチューセッツ美術学校を卒業後、ハーバード大学に匹敵する難関私立大学クーパー・ユニオンで学ぶ。1979年にターンテーブルを使用した最初のパフォーマンス作品を発表し、以降レコードをインタラクティブな楽器として扱うアーティストとして脚光を浴びる。即興演奏のほか、聴覚と視覚の結びつきを探る美術作品も発表。代表作に、約3000本の映画から時計が映っているシーンのみを抜粋し、24時間の流れと正確に同期するように編集された「ザ・クロック」がある。同作は第54回ヴェチア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞し、公式展示の中でも最も優れたアーティストとして評価された。近年では、「セリーヌ(CELINE)」の2019年春夏コレクションや、「コム デ ギャルソン・シャツ(COMME des GARÇONS SHIRT)」の2022年春夏コレクションなどでグラフィックが使用されるなど、ファッション業界でも注目を集めている。
 クリスチャン・マークレー展では、マークレーの「視覚と聴覚の経験等価性を追求し、別の感覚に置き換えることで世界を読み解く」というユニークなアプローチを「翻訳(トランスレーティング)」と解釈。コンセプチュアルアートや、パンクミュージックに影響を受けた初期のサンプリング作品や、「音を見る/イメージを聴く」という体験に鑑賞者を導く大規模なインスタレーションなどを展示する。
 また会期中には、コムアイや大友良英、∈Y∋、山川冬樹らをはじめとするアーティストによる演奏会を実施。マークレーの「グラフィック・スコア(図案 楽譜)」が複数回にわたって演奏されるという。

■クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する]会期:2021年11月20日(土)~2022年2月23日(水・祝日)会場:東京都現代美術館 企画展示室1階住所:東京都江東区三好4-1-1時間:10:00~18:00 ※展示室入場は閉館の30分前まで休館日:月曜日、年末年始(12月28日~1月1日)、1月11日 ※1月10 日、2月21日は開館観覧料:一般 1800円/大学生、専門学校生、65 歳以上 1200円/中高生 600円/小学生以下無料問い合わせ先:050-5541-8600(ハローダイヤル/9:00~20:00 年中無休)東京都現代美術館:公式サイト