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“世界で最も高価な家”の開発者が破産 自称550億円の大豪邸のゆくえは

2021年09月11日 19:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 かつて5億ドル(約550億円)の価値があると見込まれていた豪邸「The One」のディベロッパーが、自己破産したようだ。


【写真】自称550億円、“世界で最も高価な家”の全容


 米メディア『CNBC』によると、不動産ディベロッパーのナイル・ニアミ氏は、1億6500万ドル(約180億円)以上の債務を抱えたまま自己破産し、この大豪邸は破産管財人(財産を管理する弁護士)の元で処理されることとなったようだ。今後数か月のうちに、550億円よりも低い価格で販売される見込みだという。


 米ロサンゼルスに建てられた「The One」は、2017年に市場に登場するとされていたが、度重なる計画の遅延や資金調達の難航など、多くの問題を抱えていた。しかしニアミ氏はこの物件を「人生の使命」だと述べており、「『The One』は都市部では最大、かつ最も高価な家」と宣伝していた。販売予想額が下落しているときでさえ、建物の完成に向けて借金を積み上げていたようだ。


 同氏の思いが詰まったこの豪邸は、ロサンゼルスの街を一望できる丘の上にあり、約1万平方メートルの敷地面積を誇る。9室のベッドルームに複数のキッチン、プール、ジャグジー、サロン、ジムなどが備わる、贅を尽くした設計だ。


 さらに900人を収容できるナイトクラブに、ボーリング場、50席の劇場など、エンターテインメント施設も充実している。「クラゲの部屋」の設計も予定していたようだが、これはコストがかかりすぎるため断念したという。


 「The One」にはさらに未払いの借金が100万ドル以上あり、この家を売却してもすべての負債が精算できるかは不透明だという。ロサンゼルスの不動産市場は回復の兆しを見せているものの、専門家はニアミ氏が提示していた550億円で販売するのは難しいと考えているとのこと。メディアからの批判もあり、負のイメージがついてしまった大豪邸は、果たしていくらで売却されるのだろうか。(堀口佐知)