2021年09月07日 10:21 弁護士ドットコム
夫と離婚協議中のタレント・熊田曜子さんが9月5日、現在の進捗について「今は弁護士さん同士で話し合ってもらっています」と明らかにしたと報じられている。
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今年5月、離婚協議に入ったことがわかった熊田さん夫妻だが、夫のDVや熊田さんの不貞疑惑など様々な報道がなされている。熊田さんのようなケースでは、離婚理由や未成年の子どもの養育費や面会交流、慰謝料、財産分与など協議すべき点は多岐にわたりそうだ。
当事者間だけで話すのではなく、弁護士が協議することのメリットはどんな点にあるのだろうか。最後まで会わずに離婚することもできるのだろうか。離婚問題に詳しい山口政貴弁護士に聞いた。
ーー離婚協議で当事者間ではなく、弁護士をたてることのメリットはどんなところにあるのでしょうか
最大のメリットは相手方と直接会ったり話をしたりしなくていいという点です。
代理人を立てれば相手方との協議は弁護士がやってくれますので、相手方との接触は必要ありません。これ以外にも、弁護士であれば裁判になった時にどのような結論になるのかをある程度予想できますので、そのような予想を踏まえた上で協議を進められるという点もメリットです。
ーー熊田さんは「弁護士さんたちが話し合って」と明かしましたが、代理人がつくと、当事者同士がそのまま会わずに離婚に至ることもあるのでしょうか
相手と顔をあわせたくないという理由で弁護士を立てるのが通常です。弁護士同士の協議の際に当事者が同席することはほとんどありません。
弁護士同士で協議して合意が成立した場合は、当事者が会わずに離婚が成立することもあります。というより、当事者が会わずに離婚が成立することが通常です。
離婚届の提出ですが、法律上はどちらが提出しなければならないという決まりはありません。一般的には、離婚によって姓が変わる方(妻側が多いと思います)が提出することが多いです。
ーー熊田さんの離婚をめぐっては、様々な報道がある状況です。このようなケースでは、早期に介入する意義も大きいのでしょうか
報道によれば、夫の暴力や熊田さんの不倫があったとのことですから、事実とすれば、当事者同士の直接の協議ではほぼ100%まとまらないでしょう。このようなケースで双方が弁護士を立てたという点は正解かと思います。
ただ、お互いの主張が平行線をたどるようであれば離婚調停、離婚訴訟といった法的手続きに入る可能性もありますので、今後の進展を注目したいと思います。
【取材協力弁護士】
山口 政貴(やまぐち・のりたか)弁護士
サラリーマンを経た後、2003年司法試験合格。都内事務所の勤務弁護士を経験し、2013年に神楽坂中央法律事務所を設立。離婚、婚約破棄等を専門に扱っており、男女トラブルのスペシャリストとしても知られる。
事務所名:神楽坂中央法律事務所
事務所URL:http://www.kclaw.jp/index.html