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レッドブル・ホンダ密着:DRSトラブルを抱えるも、ポールは大きなアドバンテージに。ペレスは時間切れでアタック叶わず

2021年09月05日 14:41  AUTOSPORT web

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2021年F1第13戦オランダGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2日目の第13戦オランダGPも、多くのマックス・フェルスタッペンを応援するオレンジ軍団がザントフォールト・サーキットに駆けつけた。

 このザントフォールトは古いサーキットであるため、パドックが広くない。そのため、ガレージ裏に並ぶモーターホーム(ドライバーの個室がある)は別の場所に設けられ、ドライバーやチーム関係者はそこから数百メートル移動しなければならず、途中でファンと遭遇する。フェルスタッペンはファンの数が多く、とても対応しきないため、電動カートで移動。それでも、姿を遠く離れたグランドスタンドのファンが見つけると大声援が贈られ、フェルスタッペンも手をあげて声援に応えていた。

 オレンジ軍団は、フェルスタッペンが所属するレッドブルにパワーユニットを供給するホンダにも、多くの声援を贈っていた。ホンダの山本雅史マネージングディレクターが歩いてモーターホームとガレージの間を移動していたとき、フェルスタッペンのファンから何度か記念撮影をねだられていた。

 また山本MDはパドックでも、クリスチャン・ホーナー代表の妻で元スパイス・ガールズのジェリ・ハウエルからも声をかけられ、笑顔で応えるなど、まるで地元のような忙しさ。しかし、ホンダはF1ラストイヤーの今年、ホームコースの鈴鹿に帰ってレースすることはできない。

「寂しいと改めて感じた」と語る山本MDの言葉が胸に刺さった。

 そんななか、2日目もレッドブル・ホンダは好調だった。セルジオ・ペレスはQ1で敗退に終わったが、これは「Q1の最後のアタックは、みんなピットレーンからとても時間をかけてスタートしていたため、1.5秒の差で時間切れとなり、アタックを開始することができなかった」(ペレス)ためで、実力的にはメルセデスと戦えていた。

 そのことはフェルスタッペンがポールポジションを獲得したことでもわかる。結果だけを見れば、2番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)と僅差のように見えるが、これは「最後のアタックはターン3出口のバンプで2段シフトアップをしてしまったことと、最終コーナーを抜けたところでDRSが開かなかった」(フェルスタッペン)末のタイムだったためだ。

 抜きどころがほとんどないザントフォールトでのポールポジション獲得は、レッドブル・ホンダにとって日曜日のレースで大きなアドバンテージであることは間違いない。フェルスタッペンが勝てば、チャンピオンシップ争いで再びトップに返り咲く。