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アフリカのニットブランド「マコサ アフリカ」が東京で新作披露、TOKYO KNITとの協業も

2021年09月03日 23:51  Fashionsnap.com

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南アフリカのニットウェアブランド「マコサ アフリカ(MaXhosa Africa)」が、渋谷パルコ10階のROOFTOP PARKでインスタレーションを開催した。東京を拠点にしたものづくりのプラットフォーム「TOKYO KNIT」と協業したニットピースが披露された。

 インスタレーションは2020年春夏シーズンにスタートしたアフリカと日本のクリエーティブマーケットを繋げるためのプロジェクト「FACE. A-J」(Fashion And Culture Exchange. Africa-Japan)の一環として開催。ユナイテッドアローズ上級顧問 栗野宏文がプロジェクトディレクターとして携わっており、近年、ファッションの新興地域として世界からも注目を集めるアフリカのファッションシーンにフィーチャーしている。VOL.1では「ケネス・イゼ(Kenneth Ize)」(ナイジェリア)や「テベ・マググ(THEBE MAGUGU)」(南アフリカ)などアフリカの新進デザイナーらを招いたイベントを行ったほか、先シーズンでは「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス(Children of the discordance)」がアフリカの職人による織物を使ったコレクションを発表するなど、継続的な取り組みを行っている。
 4回目となる今シーズンは、南アフリカでラデュマ・ノゴロ(Laduma Ngxokolo)が2012年に立ち上げたラグジュリーニットウェアブランド「マコサ アフリカ」にフォーカス。デザイナーのルーツでもあるコサ族に継承されてきた伝統的なモチーフをデザインに落とし込み、美しく織り上げられたニットピースを発表してきた。作品の数々はニューヨーク近代美術館やスミソニアン博物館に所蔵されるなど、デザイナーのラデュマはアフリカを代表するデザイナーの1人として知られている。

 発表されたコレクションは、アフリカ文化や民族的な装飾から派生したビーズワークや幾何学模様、記号的なシンボル、独特な色彩感覚が色濃く投影された、モダンかつエナジェティックなアイテムで構成。プリーツスカートやカーディガン、シャツなどのアイテムには女性の顔が織り込まれており、これはデザイナーにとっての「時代におけるヒーロー」であるアフリカの女性の力強さや不屈の精神に焦点を当てたものだという。コレクション名には自身の母親の名前「Lindelwa」を冠した。
 ブランドはアフリカ国内に自社の生産施設を持っているが、今回のプロジェクトに参加するにあたり、東京ニットファッション工業組合の会員企業で構成されるものづくりのプラットフォーム「TOKYO KNIT」の6社と協業。コレクションのうち9ルックは日本国内で製造されたニットが使用された。

 また、関連イベントとして渋谷パルコ1階では9月4日から15日までアフリカのカルチャーとクリエイティビティーをテーマとするポップアップショップ「FACE.A-J Plus」を開催。MaXhosa Africaのアイテムのほか、アフリカにまつわる書籍や音楽などが販売される。コレクションで披露されたニットマスクも販売する予定。


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