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ジャニーズ俳優が大胆濡れ場を体当たり演技、“攻めすぎ” 恋愛ドラマ激増のウラ側

2021年09月01日 21:10  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

A.B.C-Zの橋本良亮と、Kis-My-Ft2の北山宏光

《はっしーのドラマ、エロすぎん!?》
《北山はキスマイなのに大丈夫なのか!?》

 A.B.C-Zの橋本良亮が主演するドラマ『痴情の接吻』(朝日放送)と、Kis-My-Ft2の北山宏光が主演するドラマ『ただ離婚してないだけ』(テレビ東京系)での体当たり演技が、ジャニーズファン以外からも大きな反響を呼んでいる。

“攻めたドラマ”が人気コンテンツに

「橋本さんはお尻まで見える背中ヌードを披露したほか、ヒロイン役を演じる中村ゆりかさんとのラブシーンがエロすぎると話題を集めています。

『ただ離婚してないだけ』は不倫サスペンス作品ですが、第1話ではクズ男を演じる北山さんが不倫相手役の萩原みのりさんとの暴力的な濡れ場に挑戦。北山さんはこれまで濡れ場とは無縁だったので、そのギャップに驚きました」(テレビ誌編集者)

 この2作品だけでなく、今期の深夜帯ドラマは、不倫がテーマの『サレタガワのブルー』(毎日放送)や『うきわ』(テレビ東京系)、5人のセフレがいる主人公や特殊な恋愛観を持つ登場人物が出てくる『来世ではちゃんとします2』(テレビ東京系)など、攻めた設定の恋愛ドラマが多いのが特徴だ。

「1話でも見逃すとついていけない恋愛ドラマは、視聴率が取りづらいため減少傾向にありました。しかし近年は『TVer』など動画配信サービスの普及で、放送後も前話なら振り返れるようになったことで、恋愛ドラマが再び支持を集めるようになりました。

 若い世代はスマホでドラマを見る人も多いので、濡れ場や攻めた設定の恋愛ドラマは動画配信サービスで人気コンテンツになっています」(テレビ局関係者)

 ドラマ事情に詳しいフリーライターの田幸和歌子さんも、攻めた恋愛ドラマが急増する理由をこのように分析する。

ウェブ発の原作ドラマが増加した理由

「一時はコンプライアンスが厳しくなり、ドラマ作りの閉塞感が進む一方に見えていました。しかし最近はエロだけでなく、日本テレビ系ドラマ『ボイス 110緊急指令室』では殴る蹴るといった暴力シーンが描かれるなど、残虐描写も復活してきています。

『TVer』など動画配信の再生回数がヒットの指標になったことに加え、コロナ禍でNetflixなど動画配信サービスが中高年層にまで浸透。ライバルが“他局の地上波ドラマ”だけではなくなったことも大きいでしょう

 動画配信サービスの普及でこんな影響も。

「コミック雑誌で連載されている人気作品は、以前に増して争奪戦になっています。そのため、漫画アプリで連載されている作品など、ウェブ発の作品も映像化対象として定着しました」(ドラマ制作会社関係者)

 昨年放送された、マッチングアプリで出会ったイケメンたちとのワンナイトラブにハマる女性を描いた『38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記』(テレビ東京系)は配信サイト・noteで発表された作品。

 今期放送の『サレタガワのブルー』は集英社のアプリ・マンガMeeで連載と、ネット発の原作が増えたことも関係しているようだ。

「配信サイトから漫画家へのオファーの7割は不倫や略奪愛、セックスレスなどがテーマのエッジのきいた女性向け恋愛作品で、ネットでは実際にそのような作品は根強い人気があります。ランキングの上位に入る=制作スタッフの目に留まりやすいことも、攻めた恋愛ドラマが増えている理由でしょうね」(漫画編集プロダクション関係者)

 ゴールデン帯ドラマに交ざり、こうした深夜帯の恋愛ドラマが動画配信サイトの上位にランクインすることも増えている。

 放送中のドラマ『来世ではちゃんとします2』(テレビ東京系・毎週水曜日深夜0時40分~)で貞操観念が壊れている主人公を演じている内田理央は、オファーをもらったときの心境をこう振り返る。

「男性目線ではなく女性が共感できるという点を大事に作品が作れればいいなと思いました。オファーをいただいたときは正直不安もありましたが、プロデューサーの祖父江里奈さんも同じ思いで作品に愛を注いでくださる方だったので、安心して現場に入れましたね。『Paravi』では20~30代の女性がたくさん見てくださっていると聞いて、やってきたことが伝わったと、とてもうれしかったです」

 イケメンのセフレに慣れすぎた結果、婚活に励むも誠実そうだが見た目がさえない男性たちに心が動かない……というシーンを演じた際は、

「“心のちんこがピクリともしない”という(心の声の)すさまじいセリフがあるのですが、あ~わかるかもと思いました!」(内田)

ジャニーズ俳優の変化

 攻めすぎ恋愛ドラマが支持される理由については、

「本当はみんな、人には言えない性癖や恋愛事情を抱えているんじゃないかなと思いました。恋愛観や性に関しては本当にいろんな人がいて当たり前なので、自分を肯定して少しでも明るく今日を過ごせる人が多くなればいいなと思います」(内田)

 大胆なラブシーンが描かれる作品が増えたものの、どれも女性向け。男性向けの作品が少ない理由を、エンタメ事情に詳しいフリーライターの大塚ナギサさんはこう語る。

「男性向けの性的コンテンツはアダルトビデオやグラビアなどたくさんあるので、ドラマには性的描写を求めないのでしょう。また男性向けの描写は猥雑なものになりやすいため、女性向けのラブシーンでないと地上波の作品としては成立しづらいのかも」

 人気ジャニーズが体当たりラブシーンに挑戦する理由について、前出の田幸さんは事務所の変化を指摘。

「山下智久さんや長瀬智也さんなどゴールデン帯で主演を張れる役者の退所が相次いでいます。今では視聴率が2ケタ取れるのは、ほぼ木村拓哉さんだけになってしまいました。

 そんな中、深夜帯でのジャニーズ俳優の需要の高さとともにゴールデン帯の主演にこだわらなくなったことで、さまざまなことに挑戦するようになった事務所の前向きな変化だと思います。深夜帯であれば、視聴率が悪くても叩かれるリスクは低いですから」

 令和の人気俳優は“体当たり演技”が条件かも!?