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武蔵精密工業、HARC-PRO.へのスポンサードを2021年で終了/全日本ロード

2021年08月31日 21:01  AUTOSPORT web

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2021全日本ロード JSB1000:名越哲平(MuSAShi RT HARC-PRO.Honda)
8月31日、武蔵精密工業株式会社は、2021年シーズンをもって全日本ロードレース選手権や鈴鹿8耐に参戦しているロードレースチーム『HARC-PRO.』へのスポンサードを終了することを発表した。

 武蔵精密工業は四輪・二輪車用向けに、電動化や自動運転を見据えた次世代パワートレインならびにステアリング、シャシー部品の開発・製造・販売を行っている会社だ。そのほか、先端AI技術開発によるインダストリー4.0の推進、幅広い領域でのSDGsの達成貢献に向けたエネルギーソリューション事業、農業、植物バイオ事業など、オープンイノベーションの展開により新事業の創出・拡大にも注力している。

 そんな武蔵精密工業株式会社は、2009年シーズンからロードレースチームの『HARC-PRO.』へのスポンサードを開始して『MuSASHi RT HARC-PRO.』として全日本ロードや鈴鹿8耐に参戦している。

 MuSASHi RT HARC-PRO.としては、2009年以降に全日本ロードで合計7回のタイトル獲得。また、鈴鹿8耐では2010年、2013年、2014年に3勝を挙げる活躍を見せてきた。

 また、2012年から2輪事業のメイン市場であるアジアでのロードレース普及振興に貢献すべくアジアロードレース選手権に協賛し、2014年からは次世代を担うライダーの育成を行うMusashiスカラシップ活動を開始して将来有望な若手ライダーを続々と輩出した。

 そして2021年はMuSASHiスカラシップトレーニングの第一期生である名越哲平をJSB1000クラスから、埜口遥希をST600クラスから参戦させている。

 しかし、2021年4月に創業100周年となる2038年をゴールとしたムサシ100年ビジョン『Go Far Beyond! 枠を壊し冒険へ出かけよう!』を発表し、「ムサシカーボンニュートラル宣言」を行う。これにより、持続可能で豊かな地球社会の実現を目指して、電動モビリティ向け商品の開発や、インダストリー、エネルギー、ウェルビーイングなど新規事業の創出への取り組みに経営資源をより一層集中すべく、今回のスポンサード終了の決断に至ったという。

 また、ゼッケンナンバーが前年度のランキング順になったことや新型コロナウイルスの影響は、スポンサード終了に関係ないという。

 鈴鹿8耐は中止となったが、スポンサードの終了は2021年シーズン終了までとなるため、全日本ロードの第6戦岡山、第7戦オートポリスの残り2戦はMuSASHi RT HARC-PRO.として全力で戦っていくという。