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ベルギーでクラッシュの勝田貴元を支えるラトバラ代表「考えすぎなくてよい」/WRC

2021年08月31日 13:51  AUTOSPORT web

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勝田貴元がドライブするトヨタ・ヤリスWRC  2021年WRC第8戦ベルギー
TOYOTA GAZOO Racing WRTのチーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラは、WRC世界ラリー選手権第8戦ベルギーでクラッシュを喫した勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)のスピードに懸念を抱いていない。

 今シーズン、ヤリスWRCでシリーズ最高峰のWRCクラスに全戦出場中の勝田。彼は『イープル・ラリー・ベルギー』の競技2日目、総合6番手で迎えたSS10でマシンが大破するクラッシュを喫したが、ラトバラによればこれが今季初のミスだったという。

 また、フィンランド出身のチームプリンシパルは、このようなアクシデントはファクトリー(ワークス)ドライバーにとっては世界選手権キャンペーンの一部であると付け加えた。

「イープルで起きたことは、タカ(勝田)にとって2回目の困難な結果だった」とWRC公式サイト『wrc.com』に語ったラトバラ。

「(その内のひとつである第7戦)エストニアでは、彼は何も間違ったことをしていないのにもかかわらず、コドライバーが怪我をする可能性があることを経験している」

 この件で通常、勝田のコドライバーを務めるダニエル・バリットは8月13~15日に行われたベルギー・ラウンドを欠場。第8戦では26歳のキートン・ウイリアムズがバリットの代役として勝田車のナビゲーターを務めた。

『サファリ・ラリー・ケニア』での自己ベストリザルト2位を含め、開幕から6戦連続でトップ6フィニッシュを飾ってきた勝田だが、直近のラウンドでは2戦続けてのリタイアとなっている。

「ベルギーでのリタイアは、タカの今シーズン最初のミスだった」とラトバラ。

「どのドライバーも、シーズン中に少なくとも2回はミスをするものだ。だから、彼にはこのことについて『考えすぎないことだ』と伝えてある」

 ラトバラは、勝田の事故の影響は彼が犯した小さな過ちに対して不釣り合いだと感じているという。

「ごく小さなミスが大きなペナルティにつながってしまった例だ」とトヨタのチームボス。

「それは走行ラインの問題で、彼はバンプを超えた先で少し右に寄りすぎていただけで、彼のミスに対してあの結果はふさわしくない。スピードが出過ぎていたために起きたクラッシュではないんだ」

 勝田は次戦第9戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』で3戦ぶりの入賞を目指すが、エストニアで首を痛めた相棒のバリットは療養を続けているため、引き続きウイリアムズが彼のコドライバーを担当する予定だ。