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【角田裕毅F1第12戦密着】悔やまれるターン5でのコースオフ。セクター1は自己ベストも「行きすぎてしまった」

2021年08月29日 12:21  AUTOSPORT web

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2021年F1第12戦ベルギーGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
金曜日の夜から降ってはやみ、また降り出すという典型的なスパ・ウェザーは、F1第12戦ベルギーGPの土曜日も続いた。

 フリー走行3回目の直前に行われたFIA-F3のレース1では、スタートディレイになるほどの強い雨が降ったが、F1のフリー走行3回目が始まるころには雨は上がり、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)はほかのドライバーと同様、インターミディエイトで走行を開始。17番手でセッションを終え、予選へ臨むこととなった。

 ところが、予選は直前から雨脚が強くなったため、12分遅れての開始となった。気温14.9度、路面温度19.2度という低温のウェットコンディションで始まったベルギーGPの予選。その後も天候が読めないことから、グリーンランプが点灯する前からピットレーンの出口にはピットアウトした多くのマシンが列をなしていた。

 角田もそのひとり。ニコラス・ラティフィ、ジョージ・ラッセル(ともにウイリアムズ)、ランド・ノリス(マクラーレン)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)に続いて、5番目にコースインした角田はこのときウエットタイヤを装着していた。

 しかし、先頭でコースインしたウイリアムズ勢がインターミディエイトタイヤを履き、3秒以上速いタイムを出しているのを確認すると、ライバル勢も次々とコースインしてインターミディエイトに交換。角田も3回アタックした後にピットインし、インターミディエイトにタイヤを交換してピットアウトしていった。

 ウエットタイヤで2分10秒569の自己ベストを記録していた角田は、履き替えたインターミディエイトでの最初のアタックで2分03秒593をマークして、一時トップ10内に入るが、ライバル勢も続々と自己ベストを更新して、角田はQ1通過ラインから脱落。インターミディエイトでの2回目のアタックでは、セクター1を区間自己ベストを更新する33.2秒で通過していたが、セクター2のターン5で「行きすぎてしまって」(角田)コースオフ。そのため、角田はここでアタックを中止して、最後の3回目にすべてを賭けた。

 しかし、セクター1で33.8秒と区間自己ベストを更新できず、セクター2とセクター3で区間自己ベストを更新して、2分2秒413の自己ベストを叩き出すが、最終的に17番手に終わった。

 Q1で15番手だったエステバン・オコン(アルピーヌ)との差は約コンマ6秒。最後のアタックよりもセクター1がコンマ6秒速かったインターミディエイトでの2回目のアタックで、セクター2と3をうまくまとめていれば、Q1突破していただけに、角田にとってはターン5のミスは悔しかったに違いない。