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BTSのTikTokに今注目が集まる理由 Twitter、Weverse、YouTubeなど各プラットフォームで見せる様々な一面

2021年08月29日 10:01  リアルサウンド

リアルサウンド

BTS「Butter」

 BTSのTikTokフォロワー数がたった15時間で約17万6000人増加したと、話題になっている。そのきっかけは、8月20日にアップされたJIMINによる「Permission to Dance」のダンス映像。1日で約2700万回再生され、590万以上の“いいね!“を記録したという。これは韓国芸能人(個人)24時間の新記録と言われている(※1)。


(関連:BTS、舞台裏までも人々を魅了する温かな素顔 「Butter : Epilogue Film」やキシリトールCMビハインドを観て


 BTSのTikTokといえば、8月5日にJUNG KOOKのハッシュタグ“#jungkook”が630億ビューを記録したことでも話題になったばかり。この数字は、歴代世界個人人物最多再生数1位といわれる大記録。さらに、“#jungkook”に続いて“#JK”も237億ビューを記録しているというから驚きだ(※2)。


 TikTokについては、他のSNSに比べても更新頻度は高いほうではなかった。だがなぜ今、これほどBTSのTikTokに注目が集まっているのだろうか。そもそもBTSは、公式による情報供給が豊富なグループ。世界的人気を誇るグローバルグループとなってからも、そのマメさは変わらない。今回は改めて彼らの情報をチェックできる主なプラットフォーム各種の特徴を振り返ってみたい。


 まずは、最も手軽なツールとして活用されているのがTwitterだ。最新の公式情報を真っ先にチェックできることはもちろんのこと、他のSNSの更新情報もまとめて把握できるのもTwitterのいいところ。ときには飾らない写真や動画+簡単な一言というフランクなツイートに、彼らが今この瞬間、同じ時を生きていると感じることができる。


 また、ライトに更新がなされるという点では、2019年7月に開設されたWeverseの公式ファンコミュニティも負けてはいない。Twitterのツイートがずっとパブリックに感じられるほど、ARMY(ファン)との密接なやりとりを体感できる。シャイな印象の強いSUGAの「もうすぐコンサートしよう…ARMYに会いたい」なんて甘いつぶやきが夜中に届いたり、もはや早朝とも呼べる時間にJIMINから「寝るつもりはない」と、眠れない夜を共に過ごしているような感覚もWeverseならではだ。


 そんな身近に感じられる彼らのONな姿を楽しめるのはYouTubeだ。毎回新たな顔を見せてくれる新曲のMVに加えて、ダンスのプラクティス動画、そして、バージョンの異なる様々なMVも楽しみなところ。また、メンバーごとのフォーカス動画まで公開されることも。まさに、かゆいところに手が届くサービスぶりだ。出演した音楽番組の映像なども素早くアップされるので、リアルタイムにチェックすることができなかったというARMYも決して置いていかれることはない。


 続いて、Instagramでは保存性の高い画像がずらりと並ぶ。フォトブックなどの作品に載せる写真というのは枚数が限られており、また他の写真とのバランスを考えると、やむなく……というアザーカットが生まれてしまうもの。だが、そうした写真がこのような場でしっかりとARMYに届く時代になった。アカウントがそのままコレクションの場になるのは、Instagramというプラットフォームとの相性も抜群だ。


 そして、毎週オリジナルのバラエティコンテンツ『Run BTS!』を届けてくれるV LIVE。スポーツに汗を流したり、DIYや料理をしてみたり。ときには、時代劇風のセット&衣装に身を包んでゲームに本気で取り組むなど、アイドルマインド全開な彼らを定期的に楽しむことができる。賞品の牛肉に嬉々とする姿など、庶民的な感覚が変わらないところも微笑ましい。


 また、サプライズ的に生配信が開始することも。事務所の作業室やレッスンスタジオ、パブリックスペース、ときには移動中の車の中からと、彼らの個性を感じられるシチュエーションなのもうれしいポイント。モッパン(食事風景)やダンス練習、歌を交えながらトークをしてくれる彼らに、どこかプライベートのビデオ通話のような親しみを感じられる。


 そんな充実した情報発信がなされる中で、TikTokの役割はというと、短尺動画ならではのギュッと凝縮した時間の共有。映像コンテンツは年々リッチになっていく一方で、まとまった時間がなければチェックすることが難しいという場面も少なくない。とはいえ、やはり彼らの動く姿を見たいという気持ちは高まるばかり。TikTokは、まさにそのいいとこ取りという認識が改めて広まったと言えそうだ。


 冒頭で触れたJIMINがリラックスした私服姿でも軽やかに踊る動画は「さすが」と言いたくなるクオリティ。続く、RMがアップした客席に座っているところから踊りだす動画も、J-HOPEが階段で器用に踊る動画も、決してかしこまっていないシチュエーションにも関わらず彼らのパフォーマンススキルの高さがしっかりと感じられるのだ。


 もちろん、誰もが発信者になれるという点で、すぐに真似できるのもTikTokの大きな特徴。「1曲すべての振り付けを覚えるのはハードルが高いけれど、サビの部分だけなら……」という人も彼らと同じ曲で同じように踊った動画をアップすることができる。「Permission to Dance」のタグをタップすれば、実に多くの国の人が一緒に踊っているのがわかる。なかにはこの曲に勇気をもらった人が様々なチャレンジを繰り広げている動画も。


 「Permission to Dance」を通じて、“世界はつながっている“とメッセージを発信したBTS。TikTokというプラットフォームは、まさにその考えが具現化していく場となっているのかもしれない。まだまだライブで直接会うことが難しい時期が続きそうだが、各プラットフォームのコンテンツを楽しみながら、その日を待ちわびたい。


※1:https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2175116
※2:https://kt.wowkorea.jp/news-read/73736.html(佐藤結衣)