WEC世界耐久選手権第4戦ル・マン24時間レースの暫定エントリーリストが、8月17日付で更新された。LMP2クラスのIDECスポール17号車オレカ07・ギブソンで、カイル・ティリーに代わってトマ・ローランがドライブすることが明らかになった。
フランス籍・23歳のローランは、ジャッキー・チェンDCレーシングから出場した2017年のル・マンでLMP2クラスを制しており(総合2位)、2019/20シーズンはトヨタGAZOO Racingのテスト兼リザーブドライバーも務めていた。昨年のル・マンにはアルピーヌA470・ギブソンでLMP2クラスに出場している。
8月18日にレースウイークの走行が開始、21~22日に決勝を迎える2021年のル・マンで、ローランはライアン・ダルジール、ドワイト・メリマンとともに17号車をドライブすることになる。
先週末、アメリカのインディアナポリスで行なわれたNASCARの『ブリックヤード400』に出場するため、15日に開催されたテストデーを欠席していたティリーだったが、ブリックヤード400では直前になってアンディ・ラリーへとエントリーが変更されていた。
ツイッターアカウントでの声明によると、ティリーは「用心する必要のある怪我」のため、NASCARへの出場を取りやめたという。
ティリーはまたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権などに出場するEraモータースポーツのオーナーを務めているが、EraはIDECと提携し、ル・マンおよびELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズにおける、17号車のエントリーに取り組んできた。
「誰だって、こんな状況のもとでドライバー交代をすることを望んでいないのは明らかだ。だけど、こういった機会は捕まえなければならない」とローランは語っている。
「ル・マンでの経験を活かすため、最善を尽くす。これは僕にとって5回目のル・マンだ。このタイヤ(グッドイヤー)でそこを走ったことはないが、LMP2の初年度はダンロップで走行していた」
「オレカはよく知っていいるけど、この最新バージョンは少し変更されている。IDECスポールに参加し、チームを理解できることをうれしく思う」
チームはテストデーにおいてメリマンがクラッシュに見舞われたあと、スペアモノコックからマシンを作り直しており、チャレンジングな状況からの巻き返しを目指している。