レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の友好的な関係は、先月のシルバーストンでのクラッシュの結果、永久に損なわれたかもしれないと述べている。
親しい友人というわけではないが、フェルスタッペンとハミルトンは、以前はコースを離れれば敬意のある友好的な関係にあった。
しかし第10戦イギリスGP後、フェルスタッペンは最大のライバルであるハミルトンに対して非常に批判的になった。フェルスタッペンはハミルトンが高速で衝突したことをとがめ、さらに彼が病院で診察を受けている間にメルセデスとハミルトンが勝利を祝っていたことを非難したのだ。
イギリスGPでのクラッシュ、そしてハンガリーでメルセデスによって誘発されたさらなるクラッシュに苦しめられたレッドブルとフェルスタッペンは、タイトル争いで2位に落ちたうえに、ハミルトンに8ポイント差をつけられてしまった。
この激しい戦いは来週スパ・フランコルシャンで再開されるだろうが、マルコは両ドライバーのライバル関係が、“制御可能”な状態に保たれることを望んでいる。
「我々は世界タイトルを獲得したいと思っている。そのためにはできるだけ多くのポイントを獲得しなければいけない」とマルコは『Motorsport Magazin』に語った。
「マックスもハミルトンも分かっている。しかし簡単には取り返しのつかないことがふたりの関係のなかで起こった。とにかくそれは起こってしまったのだ」
「しかし私はふたりともがフェアに分別を持つことを望んでいる」
こうした状況から、過去2レースでハミルトンはフェルスタッペンより40ポイント以上も多くポイントを獲得している。しかし、フェルスタッペンが今シーズンに5勝したことは、明らかに2021年のタイトル獲得候補者としての強さを示している。
「マックスはこのシーズンで、彼が世界チャンピオンのレベルにあることを証明したように思う」とマルコは述べた。
「バーレーンではトラックリミットのような問題があり、ポールポジション、優勝、ファステストラップを逃してしまった。バクーで彼が見事なドライビングでリードしていたときに、タイヤのパンクが打撃となって勝利を失ったことも、とても残念だった」
「しかし彼の全体的な態度や、リラックスしたレースへの取り組み方は、トップに向けて次のステップを踏み出したことを示している」