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航空自衛隊向けKC-46A 1号機が初の空中給油試験を実施

2021年08月17日 15:01  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

航空自衛隊向けKC-46A 1号機が初の空中給油試験を実施

 ボーイングは2021年8月16日(現地時間)、航空自衛隊向けのKC-46A空中給油機が初の空中給油試験を実施したと発表しました。


 試験はワシントン州上空で行われ、ほかの飛行機に空中給油を実施するとともに、逆に他の飛行機から空中給油を受けることにも成功しています。


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 ボーイングKC-46Aペガサスはアメリカ空軍の空中給油機を世代交代させる目的で、すでに航空自衛隊で運用しているKC-767と同様、ボーイング767をベースに開発された空中給油機。航空自衛隊も空中給油機を増強するため、有償軍事供与(FMS)の形式で2017年12月に1号機を発注、2020年10月までに計4機を発注しました。


 アメリカ空軍以外では、初のKC-46Aユーザーとなる航空自衛隊。1号機(14-3611号機)は、2019年9月にワシントン州エバレットの工場で組み立てが始まり、2021年2月に初飛行を実施しています。


 今回の試験で、航空自衛隊向けKC-46Aは別のKC-46Aに空中給油を実施。同様にKC-46Aからの空中給油も受け、給油装備と受油装備が空中で問題なく動作することが確認されました。


 航空自衛隊向けKC-46Aが最初の空中給油試験を成功させたことを受け、ボーイングのKC-46プログラム・マネージャ、ジェイミー・バーゲス氏は「最初の日本向けKC-46Aが空中給油を成功させたことは、航空自衛隊にとって重要なマイルストーンです。KC-46Aは世界で最も先進的な空中給油機であり、4200万ガロン(約16万キロリットル)以上もの燃料をほかの航空機に給油することが可能です」との談話を発表しました。


 KC-46はベースになったB767同様、日本との協力で作られており、機体構造の16%が日本企業によって製造されています。ボーイングによると、航空自衛隊向けKC-46Aの1号機は2021年中に引き渡される予定とのことです。


<出典・引用>
ボーイング ニュースリリース
Image:Boeing


(咲村珠樹)