2020/2021年ABB FIAフォーミュラE世界選手権“シーズン7”に参戦するニッサン・e.ダムスは、8月14~15日にドイツ・ベルリンで開催された第14~15戦ベルリンE-Prixに参加し、オリバー・ローランドが2位表彰台を獲得した。
テンペルホーフ空港跡地に設営された特設サーキットで行われた第14戦でニッサン・e.ダムスの2台は、ローランドが11位、セバスチャン・ブエミが13位でゴールした。
翌日に開催された第15戦ではローランドが予選2番手につけ、決勝レースでは激しい順位争いを展開しながらもそのポジションを維持し、シーズン最終戦で2位表彰台を獲得した。チームメイトのブエミは13位でフィニッシュしている。
この最終2連戦を終え、ニッサン・e.ダムスはチームランキングで10位となり、ドライバーランキングはローランド14位、ブエミ21位という結果でシーズン7を終了した。
最終戦で表彰台を獲得したローランドは、「今日は最高の1日だった。予選ではフロントロウを獲得し、決勝を2位でフィニッシュしたからね」とレースを振り返った。
「もちろん、もうひとつ順位を上げて勝つことができればよりよかったけど、自分の持っている力を最大限に発揮できたことを本当にうれしく思っているし、シャンパンでチームを祝うことができてよかった」
ローランドはシーズン終了後にニッサン・e.ダムスを離れることになっており、合わせてチームに感謝の言葉を述べている。
「ニッサンでは素晴らしい3シーズンを過ごすことができ、多くのことを学んだ。このチームのおかげで、ドライバーとしても人間としても成長することができた。チームを離れるのは寂しいけど、最高の形でシーズンを終えることができて嬉しいよ」
チームのエースであるブエミも「ローランドはチームのために素晴らしい最終レースを走ってくれて、みんなで表彰台を祝うことができてうれしく思っている」と、ローランドの2位表彰台を祝福した。
自身のレースに関しては「僕にとっては厳しいシーズンになり、シーズン当初の期待に応えることができなかった。オフシーズンでは、何がうまくいかなかったのかを振り返り、より強くなってシーズン8に戻ってこられるように頑張る」と来季の復活を誓った。
ニッサン・e.ダムスのチーム監督であるグレゴリー・ドリオも「ローランドが見事に表彰台に上りシーズンを締めくくることができた。最終的にチームとして望んでいた結果を得ることはできなかったが、ニッサンのGen2フォーミュラEパワートレインの性能は大きく向上し、スピードと効率が向上したレースカーでシーズン8に臨むことができる」とコメントを発表している。
また、チームを去るローランドにも「献身的で才能豊かなニッサン・e.ダムスのチームで表彰台を祝い、チームを代表して、ローランドの今後の成功を祈ります」と述べた。
そして、ニッサンのグローバルモータースポーツダイレクターであるトマソ・ヴォルペは「今日、ローランドが表彰台を獲得し、チームもポイントを加え、非常に満足している」と語っている。
「この2位という結果は、シーズン後半のチームの実力を表していて、決勝レースのペースが予選のペースと一致するようになってきたことの証明だ」
「今シーズンはうまくいかないことも多かったけど、頑張ってきたチーム全員でこの結果を祝うことができてうれしい。シーズン8は第1戦からハードで速いレースができるという自信にもつながる」