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クラッチロー、17位完走「本当に大変な数ラップだった!」/MotoGP第11戦オーストリアGP

2021年08月16日 17:41  AUTOSPORT web

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ヤマハYZR-M1を駆るカル・クラッチロー(ペトロナス・ヤマハSRT)/2021MotoGP第11戦オーストリアGP
8月15日、オーストリアのレッドブル・リンクでMotoGP第11戦オーストリアGPの決勝が行われた。前戦に引き続きフランコ・モルビデリの代役としてペトロナス・ヤマハSRTから出場しているカル・クラッチローは17位で完走を果たした。

 クラッチローは、2021年よりヤマハ・ファクトリー・レーシングのMotoGPテストライダーを務めており、第10戦スティリアGPから第12戦イギリスGPまでの3戦を怪我で欠場中のフランコ・モルビデリに代わり参戦している。

 前戦スティリアGPでは23番グリッドからスタートし、何度かバトルを展開しながら順位を上げていき17位で完走しているクラッチロー。昨年まではLCRホンダ・カストロールより参戦しホンダRC213Vを駆っていた。ヤマハYZR-M1でのレースは2013年にモンスター・ヤマハ・テック3から参戦して以来となったが、クラッチローは久しぶりのレースをポジティブな気持ちで楽しんでいた。

 その前戦と同じサーキットでのレースとなる今回オーストリアGP、20番グリッドからスタートしたクラッチローはオープニングラップで数台をパス。その後20番手まで後退するが、前方のグループについていき周回を重ねていった。

 ドライコンディションでスタートしたレースであったが、レース開始前から雨がぱらつき、1周目からマシン交換の許可を示すホワイト・フラッグが提示される。レース中も至る所で雨が降っていることを示すレッドクロス・フラッグが提示されていたが、路面には大きな影響がなかったため、各ライダースリックタイヤでの走行を続けていた。

 しかし雨は次第に強くなり、トップグループの数台を含む何台かがピットインしマシンを交換、クラッチローも3周を残した段階でピットに入りレインタイヤを履いたマシンに乗り換えた。その後も雨はどんどんと強くなり、スリックタイヤを履き慎重に走るライダーとレインタイヤに切り替えたライダーが入り乱れる混乱の展開。クラッチローも他のレインタイヤ勢同様追い上げを見せるが、順位は変わらず、17位でゴールした。

 レース前半を「好スタートを切り、前の集団にしばらくついていくことができた。その時点でペースは悪くなかったし、気持ちよく走れていた。しかし電子制御システムに少し問題があったので、その対処に時間がかかってしまった」と振り返るクラッチロー。

 後半の展開については「その後もペースは悪くなかったが、雨が降り出した時点で最後尾にいたので、ほかのライダーたちがピットに入ったのか、続行しているのかわからなかった。最終コーナーにある大型スクリーンに皆がピットに入るのが映っていたので、急いでそれに続いた。レインタイヤに交換したあとも、コースはまるで氷のようだった。路面がまだ熱いままだったからだ。本当に大変な数ラップだった!」と話した。

「それでもこの2週間の成果には満足している。とくに昨年の予選タイムにコンマ5秒差まで迫れたことはうれしかった」

 クラッチローは8月27~29日にイギリスのシルバーストン・サーキットで開催される第12戦イギリスGPにも参戦予定である。