新型コロナウイルス対策として、日本から海外に渡航する場合にはPCR検査や陰性証明書の提示を義務づけている国が多い。ビジネス客だけでなく留学生、海外旅行者全てが対象となるのだが、日本での検査は異常なほど高く、利用者からは悲鳴があがっている。
新型コロナウイルス感染の新たな波が広がる中、日本から海外に渡航する場合には、複数の国で搭乗前(48~72時間前など)のPCR検査と陰性証明書の提出が求められる。検査方法は咽頭拭いや鼻腔拭いなど渡航先によっても変わってくるが、証明書の提出ができない場合には搭乗を拒否されたり罰金が科せられる。
そんな必要不可欠ともいえる検査が日本は世界一高く、利用客からは悲鳴があがっている。
今回比較したのは、各国の空港で受けられるPCR検査を対象にしたもので、7月21日付の『Business Traveller』を参考にした。
・アラブ首長国連邦、アブダビ国際空港
費用 到着客には無料で、検査結果は90分以内
・トルコ、イスタンブール空港
費用 約3370円(22ポンド)で、検査結果は3時間以内
・ロシア、シェレメーチエヴォ国際空港
費用 約4130円(27ポンド)で、検査結果は1時間以内
約3825円(25ポンド)で、検査結果は8時間以内
約1225円(8ポンド)で、検査結果は24時間以内
・インド、チャトラパティ・シヴァージー国際空港
費用 到着客に約6120円(40ポンド)で、検査結果は8時間以内
待ち時間はラウンジで無料で飲食が提供される
・フランス、パリ=オルリー空港
費用 居住者は無料、非居住者は約6480円(50ユーロ)で、
検査結果は48時間以内
・香港国際空港
費用 約7100円(499香港ドル)で、検査結果は2時間以内
・ドイツ、デュッセルドルフ国際空港
費用 約7650円(59ユーロ)で、検査結果は24時間以内
・ギリシャ、アテネ国際空港
費用 約7780円(60ユーロ)で、検査結果は24時間以内
・リトアニア、ヴィリニュス国際空港
費用 約11670円(90ユーロ)で、検査結果は24~36時間以内
約18150円(140ユーロ)で、検査結果は1.5~3時間以内
・スコットランド、アバディーン国際空港
費用 約12240円(80ポンド)で、検査結果は24時間以内
・イギリス、バーミンガム空港
費用 約12240円(80ポンド)で、検査結果は翌日午後10時まで
場合によっては48時間かかる
・アメリカ、ロサンゼルス国際空港
費用 約13840円(125ドル)で、検査結果は3~5時間
(場所によっては24時間)
約22040円(199ドル)で、検査結果は1時間以内
・イギリス、ロンドン・ヒースロー空港
費用 約15150円(99ポンド)で、検査結果は48時間以内
・シンガポール・チャンギ国際空港
費用 約15950円(196シンガポールドル)で、検査結果は48時間以内
・アメリカ、タンパ国際空港
費用 約16600円(150ドル)で、検査結果は48時間以内
・イギリス、ブリストル空港
費用 約18370円(120ポンド)で、検査結果は4時間以内
約11480円(75ポンド)で、検査結果は48時間以内
・日本、羽田空港
費用 38500円で、検査結果は最短2時間(東邦大学羽田空港第3ターミナル)
・日本、成田国際空港
費用 (午前9時から午後5時まで)30000円(予約あり)
50000円(予約なし)
(午後5時から翌9時まで) 46500円(予約あり)
50000円(予約なし)
検査結果は最短2時間(成田空港PCRセンター)
なお検査の予約はほとんどがオンラインで、日本の成田国際空港のPCRセンターでは予約をチェックインの4時間前に入れるよう勧められる。
PCR検査を受けても医師の陰性証明書がないために搭乗を断られてセンターにやって来る人もいるようで、成田のPCRセンターで会った男性は「検査は受けてきたよ。結果はオンラインで送られてきたけど、それではダメだと言われた。急いでこのセンターに来たけど、高すぎる。時間に余裕があったからよかったものの、何とかして欲しいね」と嘆いていた。
日本では検査結果が出るのは他の国と比べて早いとはいえ、その費用は群を抜いて高い。なぜこれほどまでに高いのか。今後料金の改定はあるのか。利用客は悲鳴をあげている。
画像は『Business Traveller 2021年7月21日付「Which airports are offering Covid-19 tests?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)