アルファロメオF1のチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、9月までに2022年のドライバーラインアップを決めたいと述べている。
先月、アルファロメオとザウバー・モータースポーツがパートナーシップ延長の発表を行ったが、来シーズンのチームのシートを埋めるドライバーを選ぶことに関しては、バスールに最終的な決定権がある。しかしバスールは、その決断はチームとして決定がなされるだろうと主張している。
「私がひとりで決めることはない」とバスールはスイスの『Blick』に語った。
「会社全体が決定を下すのだ。9月までには誰がドライバーになるか分かるだろう」
バルテリ・ボッタス(メルセデス)が移籍してくるという噂が飛び交っているのは、第11戦ハンガリーGP中にバスールが何度もメルセデスのホスピタリティを訪問したからだ。また一方ではミック・シューマッハー(ハース)と、彼と同じくフェラーリのジュニアドライバーであるロバート・シュワルツマンもアルファロメオの候補ドライバーと目されてる。
しかしバスールは、現在のところそれらはすべて憶測でしかないと主張している。
「誰もが9月まで待たなければならない。我々のプロジェクトによって、市場にいるすべてのドライバーたちが、我々のチームに関心を寄せている」
現在のアルファロメオのドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィとキミ・ライコネンはふたりとも2019年からチームに在籍している。ジョビナッツィのパフォーマンスは時間とともに一貫性が高くなっているが、27歳の彼はもはやF1における前途有望な若手とは捉えられておらず、チーム在籍中に経営陣を喜ばせるようなことはほぼなかった。
ライコネンについては、多くの人々が彼が41歳でF1キャリアを終えるはずだと考えている。しかしながらバスールは、モータースポーツの最高峰に19年もいるライコネンが、今も仕事に対して揺るぎない努力を注いでいることに感銘を受けている。
2007年のF1世界チャンピオンであるライコネンのモチベーションの基準として、バスールは最近ライコネンが担った重要な役割を明らかにした。それはザウバーの新しいシミュレーションツールの開発における多くの時間と労力を要する仕事のことで、過去にライコネンが楽しんだことはなかったタスクだ。
「キミは我々のシミュレータープログラムを支える支柱の1本になっている」とバスールは『Formula 1 Magazine』に語った。
「ここ数カ月で我々はプログラムを大きく前進させており、そこでキミは非常に中心的な役割を果たした」
「彼は毎戦、レース前とレース後にファクトリーに来た。彼が懸命に作業をするのを見るのは素晴らしいことだった。つまり彼には今も高いモチベーションがあるということだ」
2001年にザウバーでキャリアを始めたF1の最年長のベテランであるライコネンは、アルファロメオでF1キャリア20周年を飾るだろうか? それは9月に分かることだ。