ザウバー・アカデミーの一員で、2021年にARTからFIA-F2選手権に参戦しているテオ・プルシェールが、アルファロメオF1チームのサポートのもとで、初めてF1マシンで走行する機会を得た。
F1第11戦ハンガリーGP後の水曜、アルファロメオはハンガロリンクでプライベートテストを実施、プルシェールにF1カー走行を体験させた。この週の火曜と水曜に同サーキットでは、ピレリが18インチタイヤのテストを行っていた。
プルシェールはフランス出身現在17歳のドライバーで、ザウバーのドライバー育成プログラムのメンバー。今季F2ではモナコでポールポジションを獲得、フィーチャーレースで優勝を挙げ、最年少記録を作った。今年ここまでの12回のレースのうち10回をトップ10以内でフィニッシュ、現在ランキング6位に位置している。
2019年仕様のアルファロメオC38で走行したプルシェールについて、アルファロメオは「彼はセッションのなかでプログラムすべてを完了した。いい仕事を成し遂げて、完璧な形で休暇に入ることができる」とコメントした。
プルシェール自身は、「夢が叶った。生まれて初めてF1カーを運転したんだ」とSNSを通して語っている。
「子どものころから夢見てきたことだ。この素晴らしい経験と忘れられない一日を与えてくれたアルファロメオチームの全員に感謝したい」
『L’Equipe』によると、プルシェールはこの日、F1スーパーライセンス申請の条件のひとつをクリアするため、C38で300km以上を走りこんだということだ。プルシェールは8月20日には18歳になるため、年齢上、2022年にF1にデビューすることが可能だ。
プルシェールは「もちろん来年、F1に行きたい。でも今はF2に完全に集中している」と『L’Equipe』に対してコメントした。
「ザウバーが僕にとって最善の選択をしてくれるものと、彼らを信頼している。彼らは僕を強力にサポートしてくれていて、常に『F2でのリザルトがF1に昇格する助けになる』と言っている。F2シーズンを最高の形で終えるために集中していくよ。ランキングトップ3以内に入れれば理想的だ」
「(アルファロメオ代表)フレデリック・バスールと(チームマネージャーの)ビート・ゼンダーは、僕のパフォーマンスを細かく分析していて、僕の力を正確に把握している。今はランキング6位だけれど、事情があってのことだということを彼らは分かっているんだ」