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週末のワンオペ育児がつらい

2021年07月31日 15:41  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
●今回のモヤモヤ「週末は仕事の夫、働き方を変えてほしいけれど……」
連載「ワーママのモヤモヤ整理します」は、託児付きランチサービス「ここるく」の経営者であり、大手企業の社外取締役としてもダイバーシティを確保するための人材育成・環境整備などに取り組む山下真実さんが、ワーママが抱えるモヤモヤに寄り添い、気持ちを整理していく企画です。

17回目の相談者は、フリーのヨガ講師として活躍しているまなみさん。夫は平日休みが多いため、保育園がお休みの週末は終日ワンオペ育児をしており「育児の負担が大きすぎる」とモヤモヤしています。
○今回の相談者さんのモヤモヤはこちら

パートナーが週末に仕事をしていることで、家族みんなで過ごす時間や、一人の時間が少なくなり、モヤモヤしているというワーママは意外と多いかもしれません。パートナーの働き方が変わらない限りなかなか解消が難しそうなモヤモヤですが、山下さんからのアドバイスは……?

●山下さんからのアドバイスは……?
○山下さんからのアドバイスは……?

夫の行動や性格、キャリアパスを変えるのは難しい。現状を受け止めたうえで、どうしたら自分が楽になるか、自分で変えられることを考えてみましょう。

山下さん: まなみさんは、夫に働き方を変えてほしい、そうすればモヤモヤが解消されると考えていらっしゃると思います。でも、夫のキャリアチェンジについては、まなみさんがきっかけを与えることはできても、まなみさん自身が実行できることではないですよね。

まなみさんが変えられないことに執着してモヤモヤするのは、心のエネルギーの無駄遣いで、まなみさんにとって損でしかありません。モヤモヤを解消するためには、この現状をいったん受け止めたうえで、夫ではなく、自分の行動や見方を変えていくしかないと思います。

まなみさん: 相手は変えられない。自分の考えを変えたら相手の見方が変わるから、自分がこれからすべきことを考えよう、ということですか……?

山下さん: まなみさんは平日から土日までずっと子どものマネジメントを考えて生活しているわけで、現状十分すぎるくらい頑張っています。まずはそのことを、自分でも評価してあげてください。

そして、今頑張りすぎているのだから、今やっていることに努力を足してベストな状況を作るというよりは、何をそぎ落としたらいいのか、どこに無理がきていて、どの無理を減らせば楽になるのかを考えたほうがいいです。

●自分の本音に向き合い、変えられる範囲で変えていこう
○自分の本音に向き合い、変えられる範囲で変えていこう

まなみさん: そう考えてみると、そもそも月に一度の夫の週末休みも、自分の負担を軽減できるような時間にできていない気がしてきました。夫は私を気遣って「リフレッシュに一人で出掛けておいで」と声をかけてくれるんですが、本音を言えば週末私は家にいて、一人で料理や掃除をしたい。その間、夫に子どもと一緒に出掛けてほしいと思ってるんですよね。

山下さん: そうやって心の奥底に眠っている気持ちにまなみさん自身が気づいていくのは大切なことですね。自分で気づけて初めて、相手に伝えることができると思うので。

まなみさん: 個人事業主ということもあって、私も夫と休みを合わせて家族の時間や自分の時間を作ることだってできるんですよね。子どものことを考えて週末休みにしていたけれど、そういう選択肢をとってもいいんだと考えられるようになった気がします。

山下さん: ワーママ期は、自分の気持ちよりも家族の気持ちを優先してしまい「自分はどうしたいの?」という問いを見失いがちです。

好きな習い事をさせたり、どこかへ連れて行ってあげたり、親ができることはたくさんありますが、親がいい精神状態を保つことは、子どもにとって一番大切な育ちの環境を整えることにつながります。

自分の本音に向き合って、現状変えられる範囲で変えていく、周囲の協力を仰いでいくことに意識を向けてみると、今よりきっと楽になっていくと思いますよ。

○山下真実

株式会社ここるく 代表取締役・社会起業家・2児の母。
米国留学によるMBA取得、米系投資銀行・金融コンサルを経て、ママになったことをきっかけに子育て支援という全くの新領域へ。人気レストランから選べる託児付きランチサービス「ここるく」を2013年にスタート。サービスを通じて集まる働くママのインサイトと、MBA・コンサルで得た専門知識の両面から、ママ向けサービス開発や育休復帰・働き方改革コンサルティングなども手掛ける。『第14回女性起業家大賞』、三菱UFJ銀行主催『Rise Up Festa』最優秀賞受賞。

○比恵島由理子

イラストレーター、2児の母。早稲田大学を卒業後、一般企業に就職するもデザインの道を志し、東京デザイン専門学校で学ぶ。編集制作プロダクションで実用書を中心とした書籍編集・イラスト制作を経験した後に独立。現在はWebメディア向けに活動中。自身の出産体験や子育てについてnoteに掲載している。