愛犬が行方不明になって5日が経過し飼い主は絶望の淵にいた中で、「壁の中から犬の鳴き声が聞こえる」と近隣住民から連絡があった。駆けつけた消防隊員がハンマーで壁を破壊すると、なんと中から愛犬が出てきたのだ。愛犬はケガもなく無事に戻ってきたものの、壁の修理費は10万円以上かかるかもしれないという。『Cincinnati Enquirer』などが伝えている。
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今月13日午後2時、米オハイオ州シンシナティ在住のコニー・フリックさん(Connie Frick)とリン・ハーマンさん(Lynn Herman)が飼っているホワイトテリアのミックス犬“ガーティ(Gertie)” が行方不明になってしまった。
コニーさんは「リンが玄関を開けて家に入ろうとした時にガーティが外に出てしまい、森の方へ走り去ってしまったんです」と当時を振り返る。
ガーティは脱走癖があるそうで、以前逃げ出した時はガレージで発見したが今回は見つからなかった。コニーさんたちは迷い犬のポスターを作り、街中に張り出してガーティの捜索を続けた。
なかなかガーティに関する情報が集まらず肩を落としていたコニーさんたちだったが、18日の午前9時40分、近所に住むヴァネッサ・ローランドさん(Vanessa Roland)から「ガレージの壁の向こうで犬の鳴き声がする」と連絡があったのだ。
ヴァネッサさんは「行方不明になってから時間が経っていたことを知っていたので、見つかったと分かった時は興奮しました」とその時の心境を明かしており、すぐ消防隊に連絡したという。
ガーティがいたガレージの屋根は近くの丘と繋がっていたようで、屋根に登っていた際に壁の隙間に誤って転落してしまったようだ。
通報を受けたシンシナティ消防隊が駆けつけたが、壁の隙間からガーティを持ち上げることができず、のこぎりやハンマーを使って壁を破壊し始めた。
救出の様子は動画に収められており、消防隊員のジェニー・アドキンスさん(Jenny Adkins)が大きなハンマーを使って豪快にコンクリートの壁を砕く様子が映っている。中にいるガーティの姿は映っていないが、空けた穴のすぐそばにいるようでジェニーさんが声をかけて誘導していた。
しかし見慣れない人や大きな音に驚いてしまったのか、なかなか出てこようとしないのでさらに壁を壊すと、ようやくガーティが恐る恐る穴から顔をのぞかせた。そしてジェニーさんに引っ張られるようにして穴から外に出ると、周囲にいた隊員から拍手が起こった。
ジェニーさんは10分ほどで救出されたガーティを小脇に抱えてコニーさんたちのもとへ運び、5日ぶりの再会を果たした。
コニーさんは「ガーティは小さな尻尾を振って興奮していました。とても可愛らしかったです」と胸をなでおろした。ガーティにケガは無かったものの、かなり疲れた様子だったという。
ちなみにガーティとの再会に大喜びしたコニーさんたちだが、壁を壊したことでその修理費が1000ドル(約11万円)になる可能性があることを同消防隊は明かした。またガーティの様子から、行方不明だった5日間ずっと壁の中にいたのではないかと推測している。
画像は『Metro 2021年7月21日付「Firefighters smash through wall to rescue dog trapped inside for five days」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)