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「コンビニ人間」の著者 村田沙耶香が絵画作品を公開、2人のアーティストと共に展覧会を開催

2021年07月20日 00:02  Fashionsnap.com

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tower 2008 ボールペン、印刷物と写真の切り抜きをコラージュ、紙 73x51cm  Copyright Teppei Kaneuji. Courtesy the artist and Yumiko Chiba Associates, Tokyo Photo:新井卓
小説家の村田沙耶香、現代アーティストの金氏徹平、デイビット・シュリグリー(David Shrigley)の3人が参加し、村田の独特な言語の世界観を表現する展覧会「村田沙耶香の世界観_"正常"の構造と暴力性」が、表参道のファッション複合ビル「ジャイル(GYRE)」内の「GYRE GALLERY」で開催される。入場料は無料で、会期は8月20日から10月17日まで。

 村田沙耶香は1979年生まれの小説家。2016年に「コンビニ人間」で芥川賞を受賞した。その他の著書には「タダイマトビラ」「殺人出産」「消滅世界」「生命式」などがある。
 金氏徹平は1978年に京都で生まれ、京都市立芸術大学在籍中にロイヤル・カレッジ・オブ・アートに交換留学した経験を持つ。収集したフィギュアや雑貨など日用品をコラージュした立体作品やインスタレーションを発表しており、「コンビニ人間」ではカバーデザインに作品を提供した。現在は舞台美術や、自身の作品を舞台化した作品の演出も手掛けている。
 イギリスを拠点に活動するデイビット・シュリグリーは、日々の状況と人間相互の関係を風刺的なコメントで描くドローイング作品を中心に、彫刻や大規模なインスタレーション、アニメーション、写真など幅広い領域で作品を発表。2015年から2018年まで個展「Lose Your Mind」を開催し、ロンドンをはじめ中国、韓国、メキシコ、日本の6ヶ所で作品を公開した。昨年にはヴィジュアルアートへの貢献が讃えられ大英帝国勲章を受章している。
 展覧会では、村田の小説で言及されている「正常に潜む社会的暴力性や抑圧」を浮かび上がらせることをコンセプトに、3人がそれぞれの作品を展示。村田の学生時代の絵画作品や新たに描いた作品と、金氏徹平とデイビット・シュリグリーの作品を並列することで作品同士が対話しているような演出にするという。

■村田沙耶香の世界観_"正常"の構造と暴力性会期:2021年8月20日(金)~10月17日(日)会場:GYRE GALLERY住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE3階入場料:無料問い合わせ:03-3498-6990