7月17日、WRC世界ラリー選手権第7戦エストニアは競技3日目を迎えた。このデイ3ではSS10~18が行われ、初日からラリーの総合首位に立っているカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が順位をキープしながら後続へのギャップを広げてみせた。そんな『ラリー・エストニア』のデイ3を終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合38番手
「そうなるのは分かってはいたけれど、今朝の“掃除役”はトリッキーだったよ。でもチームメイトのタイムと、僕が掃除役をしていたときのタイムを比べてみると、午前中のステージではかなり良い仕事ができたと感じている」
「午前中の走行では、昨日はあったマシン後部の精度を感じることができなかったから、今日の午後はフィーリングを取り戻そうと作業をした」
「全体的に厳しい1日で、改善すべきところも多くあったが、自分の仕事には満足している。僕たちは明日も進んでいく。それが重要なことなんだ」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合6番手
「午前中のステージはすごくトリッキーで、あるジャンクションを飛び越してしまい、エンジンがストールした。そのせいで数秒を失ってしまった。また、掃除役をしなければならないところもあり、マシンを壊したりミスをする危険がつねにあった」
「ドライブすることを楽しんでいるけれど、正直なところ僕にとって良い1日ではなかった。全体的に僕たちはパフォーマンスが不足しているから、満足できないんだ」
■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合3番手
「今日は僕たちにとってポジティブだった。走行中はクリーンなリズムを掴むことができた。つねにスピードをコントロールして、(セバスチャン・)オジエに対するアドバンテージを徐々に築くことができたよ」
「今日のステージでは、トリッキーな新しいステージも含めて、まずまずの走行をした。状況に賢明に対処したよ。ゲームに留まることが重要だからね」
「1日を通じて総合3番手を走れたのは悪い結果ではないが、まだあと1日残っている。ミスを避けながら問題を回避し、チームのために多くのポイントを持ち帰る必要がある」
●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合36番手
「今日は大きなトラブルもなくすべて順調だった。優勝争いはできていないかもしれないが、ステージをいくらかは楽しむことができた。良いリズムを維持しようと努めたよ」
「2回目の走行では、ステージの路面がかなり厳しいものになっていたが、マシンの挙動は良かったし、大丈夫だという感触があった。できる限り最善を尽くしていき、何度か良いタイムを出すことができた」
「ゆっくり進んでもそれほど面白くないからね。今日という日を使っていくつかのことも学ぶこともできたよ」
●クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合2番手
「比較的トラブルなしで1日を終えることができた。自分たちが達成したことに満足できると思うよ。僕たちの経験を考えると、状況はつねに厳しいものだったが、走行中にさらにリラックスできるように努めた」
「まだ時には異質な感じを受けていて、そうした感じを完全に手放すことができていないんだ。現実的になって満足しなければならない」
「これまでのところは良い週末となっている。高速セクションでは良いタイムが出ている。さらに自信を持つ必要があるのは、道幅が狭いところだね。こうしたことには時間がかかるし、結局のところ毎週のように走行しているドライバーたちとラリーをしているわけだから、大変なものだ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合4番手
「昨日は満足のいく仕事ができたが、今日は最高とはいえない1日だった。それでも、ドライバー選手権争いで最大のライバルであるエルフィン(・エバンス)よりも上の順位を保つという目標は達成することができた」
「今日の午前中は慎重になり過ぎて、なおかつ少し考え過ぎたドライビングになってしまった。そして午後最初の2ステージは大きな轍があるなど非常に難しいコンディションだった」
「リスクを完全に排除し、全てを自分のコントロール下に置きたかったのだが、路面コンディションが良くなかったので、無理をしないことにしたんだ。選手権争いでいい位置にいることが何よりも重要だし、明日のパワーステージでは、ボーナスポイントを獲得するチャンスもある」
●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合5番手
「最適なセットアップを見つけようと、1日をとおして小さなセッティング変更を続けたが、午後は全体的にフィーリングが良くなったように思う」
「順位を上げることはできなかったが、少なくとも正しい方向に向かって前進し続けていることは、今後に控えるラリー・フィンランドに向けてポジティブな材料といえるだろう」
「明日はパワーステージに集中し、少しでも多くのポイントを獲得できるように頑張るよ」
●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合首位
「とてもいい1日となり、今晩このポジションにいることができてうれしいよ。朝最初のステージは、今回のラリーで最も難しいテクニカルなステージで、ペースノートを新たに作る必要があったが、差をつけられるチャンスと考え入念な準備をして臨んだ」
「正直なところ、あまりいいフィーリングではなかったのだけど、それでもクリーンに走りプッシュしたところ、非常にいいタイムを出すことができた。その後もライバルとの差を拡げることができ、路面がとても荒れていた午後の再走ステージでも、差をコントロールすることができたんだ」
「大きな轍があるトリッキーな場所もあったけど、それにもうまく対処することができたと思う。明日も長い1日になりそうだが、この順位を守るためにはミスをしないように集中力を保ち続け、なおかつ良いリズムで走る必要があるね」