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「1インチずつ進んでいこう」初めて自分の足で立った10歳少女、父親とダンスする姿に涙(スウェーデン)<動画あり>

2021年07月14日 04:11  Techinsight Japan

Techinsight Japan

10歳娘のために小さな目標を掲げてきた両親(画像は『Good Morning America 2021年7月6日付「Heartwarming video of girl standing on her own to dance with her dad goes viral」(Courtesy Rick Guidotti, Founder and CEO of Positive Exposure)』のスクリーンショット)
脳疾患を抱えている10歳の少女が、父親と一緒にダンスをしながら誰の助けも受けず、初めて一人で立つ姿を映した心温まる動画が話題になっている。『Good Morning America』が伝えた。

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スウェーデンのヨーテボリに住むフレイア・ブッカーちゃん(Freya Booker、10)は2011年5月21日、ストックホルムの病院で誕生した。

超早産で誕生し脳疾患などを抱えていたため、誰かの支えなしに立つことができずにいたフレイアちゃんだったが、大好きな音楽に合わせて父親とダンスをしているその時、ついに一人で立つことができたのだ。

父親であるグラハム・ブッカーさん(Graham Booker、45)は、フレイアちゃんについて「娘はアデルが歌う楽曲から米バンド『メタリカ』のようなヘヴィメタルまで、あらゆる音楽が好きです。好きな音楽を聞くととても嬉しそうにしています」と明かす。

さらに「娘は診断のつかない脳疾患と脳性麻痺、てんかんを抱えています。日常生活では何をするにも介護と手助けが必要ですが、私たちはフレイアが一日中車椅子に座っていることが好きではありません。できる限り娘に関わっていたいのです」と愛娘への思いを語った。

父親グラハムさんと母親のヨハンナ・エクストロムさん(Johanna Ekström、46)は、フレイアちゃんの生活が充実するように手助けなしで一人で立つことを目標に「インチストーンズ(Inch Stones)」を掲げて支えてきた。「インチストーンズ」は人生の節目を表すマイルストーンよりも規模こそ小さいものの、1インチ(約2.5センチ)ずつ進んでいこうという意味を持つ。

ヨハンナさんは「立って歩けるようになれば、ある程度自由を手に入れることができます。私たちはフレイアのために正しいことをしたいと思っています」と述べている。

このたび話題になったフレイアちゃんの動画は、もともとグラハムさんのFacebookアカウントで公開されていたが、オンラインコミュニティ「TinySuperheroes」が紹介したことで一気に注目を浴びた。

「TinySuperheroes」は世界28か国以上、15万人以上の子供たちが参加する組織で、病気や障害を抱える子供たちにスーパーヒーローのマントを送り、彼らが持っている底力を引き出せるよう毎月課題を与えて支援している。

フレイアちゃんの動画が話題になったことは、このコミュニティにとっても嬉しいサプライズだった。

「TinySuperheroes」のエンゲージメントディレクターであるマギー・パイク氏は「インターネット上で急速に拡散するものはたくさんあります。注目されることは、私たちのコミュニティにとって大きな力になります」と明かす。

この動画の再生回数は日本時間の7月14日の時点で930万回超を記録し、スウェーデンの全人口であるおよそ1000万人に迫る勢いだそうだ。グラハムさんはこのように語っている。

「動画の再生回数が6200回になった時、本当にすごいと思いました。私たちがこんなに有名になるとは思いもしませんでした。」

またグラハムさんはフレイアちゃんに敬意を表し、国際マラソンのランナーになることを決意した。そして目標としている世界6大マラソンへの参加を達成するまで、残すところはあとシカゴ、東京、ボストンの3大会だという。

「TinySuperheroes」の創設者であり最高責任者のロビン・ローゼンバーガー氏は「グラハムさんのマラソンは、診断のつかない脳疾患を持つ多くの子供たちに勇気を与えています。恐怖や悲しみの中にいた家族が、自信を持って前向きになる姿を見るのは本当に素晴らしいことです」と述べ、このように続けた。

「フレイアちゃんのような動画が多くの人に注目されて拡散されることは、特異な問題に直面しているオンラインコミュニティの子供たちの孤立感を解消し、前向きな姿勢を促すのに役立ちます。誰もが耳を傾ける価値のあるストーリーを持っているのです。」

グラハムさんとヨハンナさんはコミュニティのサポートを受けながら、引き続きフレイアちゃんの成長とグラハムさんの国際マラソンへの挑戦を共有していくという。

動画を見た人々からは、

「なんて素晴らしいの! フレイヤの笑顔がすべてを物語っているわね!」
「とても感動的です! 涙なしで見ることはできません。」
「見ているだけで幸せな気持ちになれる。親子にとっても最高の思い出となるでしょう。」

などたくさんの温かいコメントが寄せられている。



画像は『Good Morning America 2021年7月6日付「Heartwarming video of girl standing on her own to dance with her dad goes viral」(Courtesy Rick Guidotti, Founder and CEO of Positive Exposure)(TinySuperheroes)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)