レッドブル・レーシングは、2023年の半ばまでチームの契約下にある空力責任者のダン・ファローズを、契約満了前にアストンマーティンの利益になるように放出するつもりはないという。
先月アストンマーティンは、15年間レッドブルで仕事をし、2014年以降は同チームの空力部門を率いてきたファローズを、将来のテクニカルディレクターとして雇用したことを発表した。この発表時、レッドブルF1のチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、ファローズは現在の契約を満了する予定であり、彼は“あと2年間”放出されることはないと主張した。
しかし先週末のオーストリアでは、アストンマーティンF1のチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーが、うまくいけばファローズの早期のリリースにつながる話し合いをレッドブルと今にも始めることをほのめかした。
「今、もしくは近い将来に我々は話し合うことになるだろう」とサフナウアーは語った。
「まだ何も予定を立てていないが、もう少し時間ができたら、(話し合いが行われるのは)確実だ。この数週間は忙しかった」
しかしながらエアロダイナミシストのアンドリュー・アレッシをもアストンマーティンに引き抜かれたレッドブルは、ファローズを法的に可能な限り長い期間引き止めておくことに決めたようだ。
「ダンについて、我々の状況は非常に明確だ。彼は2021年のマシンの仕事をし、来年のマシンの仕事をする」とホーナーは述べた。
「彼にはまだ膨大な時間が残っている。彼はつい昨年末に契約書にサインした。そのため2023年の半ばまでの長い時間が残されている。当然ながら、契約の残りの期間中は彼に忙しく仕事をしてもらう」
ホーナーが強硬な姿勢を見せていることで、アストンマーティンはレッドブルに対し、ファローズの契約条件を修正するために金銭的補償を提案するようになる可能性もある。
オーストリアでサフナウアーは、アストンマーティンはスタッフをほぼ倍に増やす予定であり、数名の上級職の就任が間もなく明らかになると語った。
「我々は405人から現在ではほぼ550人にまで成長した。我々には750人以上に増やす計画がある」とサフナウアーは明かした。
「これは今も進行中の作業であり、さらにいくつかの上級職ポジションを埋めようとしているところだ。そのうちの一部は決定しており、近々発表されるだろう」