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ソニー・ミュージック×JYP『Nizi Project Season 2』始動 J.Y. Parkが“NiziUの弟分”を発掘、グローバルボーイズグループ結成へ

2021年07月13日 04:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『Nizi Project Season 2』会見©Sony Music Entertainment (Japan) Inc./JYP Entertainment.

 昨年放送され、社会現象を巻き起こしたソニー・ミュージックエンタテインメントとJYPエンターテインメントによる日韓合同プロジェクト『Nizi Project』のSeason 2始動が発表された。今や国民的グループと称されるほど人気を博すグローバルガールズグループ・NiziUを誕生させた前回の『Nizi Project』だが、Season 2では新たなグローバルボーイズグループの結成が予定されている。


(関連:『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』『THE FIRST』……オーディション番組で脚光を浴びるメンバーの共通点


 新型コロナウイルス拡大憂慮のため、日本と韓国をオンラインで結び行われた『Nizi Project Season 2』発表記者会見では、まずソニー・ミュージックエンタテインメント代表取締役社長CEOの村松俊亮が登壇。前回を「その名の通り虹のような色とりどりの個性、才能、それぞれ特別な魅力を持った方々が集まるプロジェクトとなりました」と振り返るとともに、番組を通じてその指導法が話題を呼び、日本で人気を集めるJ.Y. Parkの存在こそがSeason 2のストロングポイントであると語り「ボーイズグループの結成を予定するこのSeason 2でも、応募される皆さんやそのご家族も安心してその身を預けていただける」と新プロジェクトへの期待を表した。


 続いて、前回と同じくSeason 2でも総合プロデューサーを務めるJ.Y. Parkが登場し「いま私たちを苦しめる厳しい状況が少しずつおさまってくることを願いながら、新しい人材に会いに日本に行きたいです」という抱負に続いてプロジェクトの概要について語った。


 オーディションのプロセスはSeason 1と基本的に同様で、2021年11月~12月に予定されている地域予選は日本国内8都市(札幌、仙台、東京、名古屋、神戸、広島、福岡、沖縄)と韓国・ソウル、アメリカ2都市(NY、LA)で開催され、前回と同じくJ.Y. Park自身が各都市の最終地域予選を行い、東京合宿に参加するメンバーを決定。その後選抜されるデビュー準備組は韓国でのトレーニング期間を経て、2022年12月に最終デビューメンバーが選ばれる。また、オーディションの模様は2022年下半期に放送予定だ。


 評価方法はSeason 1でお馴染みの、「歌」「ダンス」「スター性」「姿勢」キューブが集められる“Niziペンダント”を使用し、Season 1のペンダントを新たに改変したものとなる。応募資格は2023年3月中学卒業予定から満22歳以下の男性で、国籍は不問だが、日本語で基本的なコミュニケーションができること、そして特定の芸能事務所やレコード会社、音楽出版社に所属がないことも条件となっている。


 『Nizi Project Season 2』応募概要の中でも特に目を引くのは、前回のSeason 1において応募部門に設けられていたボーカル、ダンス、モデル、ラップに加え、今回は作詞作曲の部門が新たに設けられていることだ。


 この意図についてJ.Y. Parkは「自分自身の考えや価値観を自分の言葉で書いて曲を作っていく才能を発見したいという期待を込めてこのような部門を設けています。新しい時代の歌手、ボーイズグループを形作るのは、自分の言葉を持つ人材だと思いますし、その価値が求められる時代だと考えています。我々が持っているイメージやアイデア、企画を彼らに被せていくのではなく、彼らが持つ本当の魅力を引き出して、それをグループのカラーにしていきたいという思いがあります」と説明。また本プロジェクトで誕生する新グループの構想についても、「なるべく最初に決めておくのではなく、メンバーから引き出された魅力をグループのカラーにしていきたいと考えており、それがまさに次世代のグループになり得るのではないかと考えています。生き生きとした自分らしい魅力のある人材をデビューメンバーに選びたいです」と語っていた。


 その後、“『Nizi Project Season 1』の主人公”としてNiziUメンバーが登場。J.Y. Parkから投げかけられた「僕はまだ日本に行けていないので実感ができていないのですが、一番記憶に残っているファンの皆さんの反応から愛情を感じたエピソードを教えてください」という質問に対し、NiziUメンバーが「私が一番記憶に残っているのはオンラインイベントです。今はこのような時期なので直接お会いできないのですが、オンライン上で会って涙を流して喜んでくれたり、応援の言葉を伝えてくれるWithU(ファン)がいて私たちは本当に素敵な方々に支えられているんだなと改めて感じました(MAYUKA)」「私がよく行っていた思い出の場所などで私たちの曲が流れていると“ああ本当に沢山の方々に愛していただいているんだな”と実感することができましたし、オンラインイベントではお友達っぽく楽しくお話しすることができて嬉しかったです(RIMA)」と答えると、J.Y. Parkから思わず「……ヤバいですね」と感嘆の言葉がこぼれ、メンバーが爆笑する一幕も。


 さらに「オーディションの応募を躊躇している方に伝えたいことはありますか?」と問われた彼女たちは、「迷っているなら参加したほうがいいと思います。結果がわからないので怖いとは思いますが、参加するだけですごくいい経験になると思うし、これから先の必要なことをたくさん学べると思うので是非勇気を出してみてください(AYAKA)」と答え、「私もオーディション中何度も自信を無くして自分を見失いそうになったこともありましたが、そんな時J.Y. Parkさんがお話ししてくださった“どんな時でも自分は特別なんだ”ということを信じて頑張ることができました。皆さんにも自信を持つことを忘れないでほしいです(MIIHI)」というアドバイスで、未来の後輩たちへエールを送っていた。


 会見終盤には質疑応答の時間も設けられ、J.Y. Parkが記者からの質問に答えた。以前より安室奈美恵へ畏敬の念を表しているJ.Y. Parkだが、日本の男性アーティストに対する印象について問われると「私が日本の音楽を聞き始め、好きになったのは80年代のことでした。特に大好きでずっと聴いていたのは、桑田佳祐さんやサザンオールスターズ、TUBE、安全地帯、チェッカーズ、久保田利伸さんです。(彼らのように)特定の歌手というよりも、ソウルやR&Bをルーツとする音楽を東洋的にミックスして昇華させる感性を持つ歌手が好きです。そういった日本の歌手は80年代に多くいらっしゃったと思いますが、現在の日本の音楽シーンはソウルやR&Bテイストよりもポップスが盛んで主流であると感じています。なので、私たちJYPがソウルやR&Bのジャンルの音楽をお届けしたいと思っています。最近の日本のアーティストでは、EXILEの音楽をよく聴いています」と回答。


 また前回同様、本会見における概要説明のほとんどを日本語で行ったJ.Y. Parkは「このプロジェクトのために僕が最も力を注ぐべきことは、日本語の勉強です。なので僕のモーニングルーティンは、日本語の単語帳に新たな言葉を加えて勉強することです」と、オーディション参加者や日本の視聴者とのさらなる深いコミュニケーションを目指していることも明かしていた。


 本プロジェクトによって結成される新たなグローバルボーイズグループは、2023年3月デビューが予定されている。Season 1、そこから誕生したNiziUの躍進により注目度が増す『Nizi Project Season 2』――前回から遂げられる進化とそこに集う新たな才能に、今から期待が高まる。(菅原史稀)