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高田賢三の遺作となる緞帳が初公開 「アクリエひめじ」オープニングを飾る展覧会も

2021年07月10日 20:41  Fashionsnap.com

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「アクリエひめじ」大ホールの緞帳 Image by: 姫路市
デザイナー高田賢三が生前にデザインを手掛けた姫路市文化コンベンションセンター「アクリエひめじ」の緞帳が、7月10日の完成記念式典で公開された。同時に、故郷の姫路市から名誉市民称号を授与。翌日からは、施設内で「"夢" 高田賢三展」が開催される。

 高田賢三は兵庫県姫路市出身。今年9月に開館する「アクリエひめじ」のために、生前に大・中ホールの緞帳のデザインを寄贈した。大ホールの「SUNRISE」(横22m 縦12m)は朝陽が姫路城と大地を照らす情景、中ホールの「SUNSET」(横18m 縦10.5m)は夕映えの幻想的な光の中に浮かぶ姫路城が芍薬のモチーフとともに描かれ、高度な織りの技術で表現されている。デザインには、自然界からの恩恵である太陽と、その陽光から夢と希望を感じてもらいたいという想いが込められているという。
 高田賢三の座右の銘である「夢」をタイトルに掲げた展覧会は、「アクリエひめじ」のオープニングシリーズの一環で開催。様々な功績を称え生涯を振り返るパネルや作品とともに、故郷の姫路に関連した資料を展示している。小学校の卒業時に描いたイラスト、宝塚大劇場こけら落とし公演の衣装、2004年アテネオリンピックの日本代表選手団公式服装(制作はユニクロ)、そして1989年に姫路城の三の丸広場で開催したファッションショーの映像など、貴重な資料を公開。遺作となった緞帳の試織の展示では実際に手に触れることができ、また今年中に公開が予定されているドキュメンタリー映画「# KENZO TAKADA」の予告映像も見ることができる。会期は7月11日から8月15日まで。

■姫路市文化コンベンションセンター「アクリエひめじ」住所:兵庫県姫路市神屋町字河原田143番地22021年9月 開館公式サイト ■"夢" 高田賢三展会場:「アクリエひめじ」4階会議室会期:2021年7月11日(日)~8月15日(日)時間:10:00~17:00(最終入場は30分前)入場料:無料