FIA世界モータースポーツ評議会会合で、F1第10戦イギリスGPから、より耐久性の高い新しいリヤタイヤが導入されることが承認された。
第6戦アゼルバイジャンGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とランス・ストロール(アストンマーティン)にタイヤトラブルが発生、それぞれクラッシュを喫するという事故があった。これを受けてピレリは調査を行い、タイヤに根本的な問題はなかったことを明言。ピレリが予想していたよりも低い内圧でタイヤが使用されていたことが問題であったと示唆した。
その後、ピレリはシーズン中のタイヤ変更に向け、オーストリアGPに新たなコンストラクションのリヤタイヤを持ち込み、フリープラクティス中に各ドライバーがテストした。このテストがうまくいったことから、FIAはイギリスGPからの新タイヤ導入を承認した。
7月8日の世界モータースポーツ評議会会合の後に発表された声明において「世界評議会は、2021年シーズンの残りのグランプリにおいて新しい構造のリヤタイヤを導入することを承認した」と記されている。
垂直方向の剛性が高められた新リヤタイヤは、ピレリが昨年、2021年用プロトタイプタイヤのテストをするなかで得た知識、2022年18インチタイヤのテストで学んだ知識が取り入れられたものだ。
ピレリのレーシングマネージャーを務めるマリオ・イゾラは、新構造のタイヤが、より頑丈でありつつ、タイヤの挙動を変えないことをテストで確認したと述べていた。テストにおいては、新構造において縦方向の剛性が増したことに伴い、内圧が2psi下げられた。イゾラは、ドライバーたちからのフィードバックも良好だったと明かしていた。