「『進撃の巨人』The Final Season」ステージにはエレン役の梶裕貴、アルミン役の井上麻里奈、ガビ役の佐倉綾音、監督の林祐一郎、音楽を手がけるKOHTA YAMAMOTOが登壇した。「The Final Season」よりWIT STUDIOからMAPPAへ制作がバトンタッチされたということもあり、林監督とじっくり話をするのはこの日が初めてだったというキャスト陣。3人自ら林監督への質問を交えながら、「Part.1」の“推しシーン”を振り返っていった。佐倉は「The Final Season」第1話で登場したガビが「覚悟」という言葉を使ったシーンに着目し、「私はこの年頃に“覚悟”という言葉を使ったことも、意識したこともなかった。その言葉を振りかざさないといけない生い立ちや運命だった」と、彼女も歴史の被害者であると語る。井上は「発表される前から、この役は綾音しかいないと思ってた」と明かし、林監督も「ガビが飛行船に乗り込んでいく場面のお芝居がすごくよくて、そこでガビの印象が変わりました。声が付いたことで特に変わったキャラクター」と佐倉の演技を絶賛した。
井上は安藤裕子の歌う「衝撃」が流れるエンディングをピックアップし、「毎回涙が勝手に流れるんですよね。話数ごとに感じる意味が変わってくる」と話す。林監督は「エンディングは本編の一部。『The Final Season』は観終えた後、悲しい、暗い気持ちになってほしいと思っていました」と意図を語り、音楽担当のKOHTA YAMAMOTOも「映像的にも音楽的にも、一筋縄ではいかない楽曲。オンエアで初めて聴いたときには衝撃を受けました」と太鼓判を押した。そんなやりとりを見ていた梶は「このステージが始まってからずっと泣きそうで……」と感極まった表情を見せる。そして自身の“推しシーン”として「The Final Season」第9話での「戦わなければ勝てない 戦え…戦え…」というエレンの独白を挙げ、「エレンの人間性、彼らしさが詰まっているシーン」と並々ならぬ思い入れを滲ませた。さらに「家で台本をいただいて家で練習しているときから、涙が止まらなくなってしまって。改めてエレンの気持ちがわかったような気がします、と諫山(創)先生に連絡したんです」とのエピソードも明かす。そんな梶の演技について、林監督は「第一声で、喉を潰したような怖い感じのお芝居をされていて。それが僕の想像していたエレン像をはるかに超えるものだったんです」と、エレンの解釈における1つの指針になったと語った。