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「人馬一体」で有名な自動車メーカーのマツダ、靴を作る

2021年07月06日 14:02  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
マツダといえば「人馬一体」のクルマづくりや「走る歓び」の実現を目指す広島の自動車メーカーだが、今度の新商品はなんと「靴」だ。ミズノと組んでドライビングシューズを作るのだという。くだんの新商品はクラウドファンディングの「マクアケ」(Makuake)で予約を受付中。一体、どんな靴なのか?

○ペダル操作をサポートする靴

「人間中心のモノづくり」という共通の開発思想を持つマツダとミズノは、2015年から技術交流を進めている。共同開発するドライビングシューズでは、人と用具とクルマの調和による「走る歓び」の提供を目指す。新商品の事前説明会に登場したマツダ 車両開発本部の梅津大輔さんによると、マツダとしては「走る歓び」の提供を「ライフスタイル全般へと拡大」していく方針で、今回の靴づくりはそうした取り組みの「第1弾」という位置づけだという。

ドライビングシューズづくりでは「歩行時のクッション性(快適な歩行)」と「ダイレクトなペダルフィール」の両立にチャレンジした。ソールにはミズノがトレーニングシューズなどに使う「MIZUNO COB」(ミズノコブ)を採用。足裏への荷重情報の適切な伝達を追求したという。これにより、ペダルからのフィードバック情報がよりクリアになる。

ペダルのコントロール性を高める技術としては、「背屈サポートアッパー」を採用している。足首周りに伸縮性の高いストレッチ素材を配することで、ストレッチ素材の「戻る力」(収縮力)を利用し、つま先を引き上げる動作をサポートする仕組みだ。このサポートによりアクセルとブレーキの踏みかえが楽になるという。

足には自重があるので、放っておくと足の裏はぴったりと地面に着こうとするが、クルマを運転する際はペダル操作のため、基本的にはつま先を上げたまま、ペダルを踏みこんだりペダルから足を離したりといった操作を行う必要がある。久しぶりにクルマを運転したら、足のすねが筋肉痛になったという経験があるが、それも考えてみれば、「つま先を引き上げる(引き上げたままにしておく)動作」の負担が大きいからなのだろう。この動きをシューズがサポートしてくれれば、運転による疲労も軽くなりそうだ。

ドライビングシューズのマクアケでの販売価格は3.96万円。サイズは24.5cm~28.0cm(足囲はEE相当)を用意する。カラーはグレー×ブラックで、質量は約270グラム(27.0cm、片方)。商品が届くのは2022年3月末になる見込みだという。(藤田真吾)