ミド・オハイオ・スポーツカーコースで行われているNTTインディカー・シリーズ第10戦。3日に行われた予選は、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が3戦連続でポールポジションを獲得した。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、プラクティスから苦戦し予選Q1で敗退。予選19番手から決勝に挑む。
トロント戦がキャンセルになったため、2021シーズンも残り7戦となったインディカー。第10戦は、常設ロードコースのミド・オハイオ・スポーツカーコースが舞台だ。
前日のプラクティス走行では、ジョセフ・ニューガーデンがトップタイム。2番手にパト・オワード(アロウ・マクラーレンSP)が続いた。予選日午前中のプラクティス2では、オワードが逆転しトップを奪う。
ふたつのグループに別れ走行が行われる予選Q1。グループ1は、ニューガーデンがトップタイム。最終的に1分6秒0168を叩き出しQ2へ進出する。
ジャック・ハーベイ(メイヤー・シャンク・レーシング)は2番手に入るも、最終ラップでスピンを喫しベストラップ抹消。アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)が2番手となった。シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)も6番手以内に入っていたが、ハーベイのローカルイエローが出ていたタイミングでのラップタイムだったため、タイムは認められずQ1敗退となる。
ブラックタイヤで3番手タイムを出した琢磨は、レッドタイヤに履き替えタイムを更新。セッション終了間際に、1分7秒0951をマークし2番手となるが、次々とタイムを更新され10番手でまたもQ1敗退となった。
グループ2は、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)がトップ通過。チップ・ガナッシのスコット・ディクソンとマーカス・エリクソンが続き、前戦は怪我で欠場したリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)も6番手で通過。プラクティスで速さを見せていたオワードは、10番手でQ1敗退となる。
12台で争う予選Q2。セッション終盤でトップに立ったのはニューガーデン。ハータ、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)と続き、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が4番手、ディクソン、エリクソンが通過し、7番手のパロウはQ2敗退となった。
Q3は、6台でポールポジションを争うファイアストン・ファストシックス。まずはパワーがトップに立つ。パワーのタイムをハータが1分6秒6770で更新しトップに浮上。しかし、ラストアタックでニューガーデンが0.0031秒差で逆転。3戦連続でポールポジションを獲得した。
「望んでいたよりも少しタイトだったね。これがインディカーなんだ。ミド・オハイオはいつもタイトでとても難しい」とキャリア14度目のポールポジションを得たニューガーデンはコメント。
0.0031秒差で2番手となったハータは、「たぶんその差はごくわずかだよ。(ポールポジションに与えらえる)P1スタッカーの幅くらいじゃないかな」と語っている。
デトロイト・レース2では2位に敗れ、ロードアメリカではトップで迎えた最後のリスタートでマシントラブルと勝利を挙げることができなかった。今回のポールスタートは、3度目の正直で勝利を掴むことができるだろうか?
Q1で敗退し、予選19番手となった佐藤琢磨は、「少しフラストレーションのある予選でした。レッドタイヤでのスピードを見つけることができなかった。ブラックタイヤでの走行はとてもよかったけど、他のドライバーのように大きなゲインは得られなかった」
「レース前にウォームアップ走行もあるし、(レース距離も)昨年より5周長くなっているので、少しはチャンスがあると思います。いいレースカーを得て、いいレースをしたいですね」と振り返っている。