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【追記】9位フィニッシュの岩佐歩夢がレース後に失格処分。優勝はハウガー【FIA-F3第3戦オーストリア レース1】

2021年07月03日 18:41  AUTOSPORT web

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岩佐歩夢(ハイテックGP)
7月3日(土)、2021年FIA-F3第3戦オーストリアのレース1がレッドブルリンクで開催され、デニス・ハウガー(プレマ・レーシング)が12番手スタートから優勝し2勝目をマーク。岩佐歩夢(ハイテックGP)は10台を抜いて9位入賞を果たした。

 レース1のスターティンググリッドは予選トップ12がリバースグリッドとなり、予選で12番手タイムを記録したローガン・サージェント(チャロウズ・レーシング・システム)がポールポジション。2番手にマッテオ・ナニーニ(HWAレースラボ)、3番手はビクトール・マルタンス(MPモータースポーツ)。

 4番手はフェラーリF1のドライバー、シャルル・ルクレールの実弟アーサー・ルクレール(プレマ・レーシング)、岩佐は19番手からポイント圏内を狙う。

 天候は快晴、気温20.1度、路面温度は37.9度でドライコンディションでタイヤ交換義務はなし。日本時間の17時35分にフォーメーションラップが開始。イード・コーエン(カーリン)が発進できずピットスタートとなり、29台のマシンがグリッドから24周のレースをスタートした。

 サージェントがホールショットを奪うもターン1からターン4の間で2番手ナニーニがテール・トゥ・ノーズに。ターン4の先でナニーニがトップ浮上、サージェントも負けじとマシンを横に並べるが、ナニーニがトップで2周目に突入する。岩佐は5台を抜いて14番手にポジションアップする。

 トラブルでピットレーンスタートになったコーエンは、出走するもふたたびマシントラブルに見舞われストップ。早々にリタイアとなり、3周目にはコーエンのマシンを回収するためにバーチャルセーフティカー(VSC)が導入された。

 コーナー数が少なく直線区間が主体のレッドブルリンクでは各車の間隔が狭まり各所でテール・トゥ・ノーズに。この展開で岩佐はまた1台抜き去り、13番手に浮上。レース2でリバースグリッドが適用される12番手まで、あと1つに迫った。

 9周目からトップ3台の争いが激化する。2番手サージェントが首位ナニーニのスリップに付き、ターン4でパス。だが翌周にはクレモン・ノバラック(トライデント)も追いつきトップ3が大接戦に。ターン4手前でスリーワイドになりナニーニが首位を奪還。これにノバラックも続いてサージェントは3番手まで後退してしまった。

 勢い付いたノバラックは11周目にトップ浮上。しかし今度はナニーニとサージェントにやり返され、3番手まで一気に後退。このトップ3に4番手のオリ・コルドウェル(プレマ・レーシング)、12番グリッドスタートで5番手のデニス・ハウガー(プレマ・レーシング)も混ざり目まぐるしく順位が変動する展開となっていく。

 ナニーニとサージェントは毎周のようにトップを入れ替え、12周が終了しトップ5はナニーニ、サージェント、ノバラック、コルドウェル、ハウガーに。後方では岩佐が14周目に11番手まで順位を上げてみせた。

 16周目、サージェントがナニーニをターン4の進入で捉えまたも首位を奪い返す。ただスリップストリームが使いやすいコース特性を利用し、17周目には同じ場所でナニーニがトップに返り咲く。サージェントはノバラックにも交わされ3番手にドロップ。その0.7秒後方にはコルドウェルを抜いたハウガーが迫る。後方では岩佐がまた1台抜いてポイント圏内の10番手となった。

 サージェントはタイヤを使いすぎたかライバルよりも少しペースダウンし18周目にはハウガーに、19周目にはコルドウェルに抜かれ首位争いから脱落してしまった。またノバラックがナニーニを抜いてトップに躍り出る。

 そして21周目に恐れていた事態が起こる。ターン4で首位を争っていたノバラックの右リヤとナニーニの左フロントが接触し2台はコースオフ、そのまま勝負権を失ってしまった。これでトップ3はハウガー、コルドウェル、サージェントのオーダーとなった。

 1周目からファイナルラップまでのそこかしこでバトルが展開されたレースを制したのは、11台を抜き去ったハウガーで今季2勝目。コルドウェルとサージェントが表彰台を獲得し、岩佐は最終的に10台を抜き9位入賞を果たしている。

 レース2はレース1のトップ12がリバースグリッドとなるため、岩佐は4番グリッドから発進する。レース2は日本時間7月3日24時45分からスタートする。

追記:
 レース中にオレンジボールフラッグを提示するもピットインしなかったとして、岩佐はレース後に失格処分となった。これは予選時から岩佐のマシンのオンボードカメラに問題があり、チームは改善を促されていた。チーム側の判断でレースを続行するも、フラッグ無視がレースの規定に反するものとして裁定されている。

 また3番手フィニッシュしたサージェントはトラックリミット違反により10秒加算ペナルティを受け順位をドロップ。繰り上げでジャック・ドゥーハン(トライデント)が3位表彰台を獲得した。

■FIA-F3第3戦オーストリア レース1 リザルト
Pos.No.DriverTeamTime/Gap11D.ハウガープレマ・レーシング24Laps23O.コルドウェルプレマ・レーシング5.46034J.ドゥーハントライデント6.506430E.フィッティパルディチャロウズ・レーシング・システム8.677517V.マルタンスMPモータースポーツ9.061625J.エドガーカーリン9.17277F.ベスティARTグランプリ9.285810J.クロフォードハイテックGP9.743924K.フレデリックカーリン10.359109J.マヌエル-コレアARTグランプリ10.6781112R.スタネハイテックGP11.086126D.シューマッハートライデント11.6881319T.バン・デル・ヘルムMPモータースポーツ12.135148A.スモリヤーARTグランプリ13.0141529L.サージェントチャロウズ・レーシング・システム13.0921626C.ウィリアムズイェンツァー・モータースポーツ14.9961718C.コレMPモータースポーツ15.2481827J.ホガードイェンツァー・モータースポーツ20.1481920L.トーチカンポス・レーシング21.4182031R.デ・ジェルスチャロウズ・レーシング・システム21.8502116R.ヴィラゴメスHWAレースラボ22.3272222A.コルデールカンポス・レーシング30.6052314M.ナニーニHWAレースラボ37.2502428F.ウグランイェンツァー・モータースポーツ58.5782521L.コロンボカンポス・レーシング1'06.7452615O.ラスムッセンHWAレースラボ1'12.841--5C.ノバラックトライデントDNF--2A.ルクレールプレマ・レーシングDNF--23I.コーエンカーリンDNF--11岩佐歩夢ハイテックGPDSQ